銀河騎士隆盛記 零 天の章(帰還編)4~5 ブルーノーズ号の全容
ブルーノーズ号の全容
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一行はアスラの衛星軌道上で船を周回させながら、出航の準備を始めた。
次元振動の解析と、首都惑星バサラバートまでの航路計算と設定はYWC2とPE57Qに任せて、カンデンとキンタの二人は、船内の装備と兵装の点検をおこなっていた、
ブルーノーズ号は星間航行船というよりは、銀河自由同盟軍の払下げ、哨戒船の、動力と推進装置とワープ航行システムを、比較的に新しいものに改修しただけの船なので、軍船と言っても構わない全容であった。
船首には古い型だが、可変砲台の0.057メルト陽電子砲、一門と、固定式の0.2メルト陽電子機関砲が二門、船尾には同じく0.02メルト陽電子機関砲が一門と、船側にはやはり旧式の、気化爆弾弾頭を積んだ、ホーミングミサイルの発射缶が四基ずつ計八基配備されている。
その上、旧式で手狭だが、士官用とは名ばかりの、粗末な三段ベットが二つと、簡易キッチンと、医療室とコールドスリープマシンが二基、六人の人員が、ひと月やそこらは通常空間を航行することが出来る量の、食料が格納できる食糧庫まで付いている。
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装備と兵装の点検には、まる二日を要した。
食料は以前の航海から補給していないので、全体の2割くらいしか残っていない。それでもカンデンとキンタの二人なら、2週間くらいはなんとかもちそうだった。
水の浄化作業に一番、時間がかかることになった。循環ポンプが動かなかったからだ。
カンデンとキンタの二人がかりで、水循環ポンプの電磁軸受けを丸々二個交換するのに半日かかった。それでも残りの半日で浄化作業は終えることができたのは幸運だった。
二年間、塩水と風雨にさらされていたにしては、船の状態はましなほうだったと言えるだろう。強行軍で宇宙空間に飛び出したが、問題がなかったのは僥倖と言ってもいいくらいだった。バサラバートに戻ったら、しばらくはドック入りだなとカンデンは思った。




