表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「銀河騎士隆盛記 零」オッサン銀河騎士は太古の地球に不時着し、縄文文明期の古代剣法を習得し、その剣、五次元の域に達する。  作者: ジム・プリマス


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

72/123

銀河騎士隆盛記 零 地の章(続コッポ修行編)5~6 キンタの貫禄


キンタの貫禄


 立ち合いの約束の刻限こくげんよりも少し前に、カンデンとキンタは、キンタが何時いつも素振りをしている林の奥の、ひらけた平地に来ていた。


 この日は冬にしては珍しく、澄み切った晴天で、そのせいもあってか、冬の寒さも和らぎ、少し溶け始めた雪のため、足元は少し濡れていた。


 林の蔭からコムロが姿を表した瞬間から、カンデンとコムロは目を見張った。


 物静かだが、隙が無く、品と貫禄かんろくがある。歩き方一つをとっても、違うのだ。


 身の丈1.7メルト(1メルトは1メートル相当)ほどの身体に、合わせの麻の着衣の袖を邪魔にならないように、革ひもを、背中で交互に、襷掛たすきがけにして右わきで、結んでいる。


 額には幅広の柿渋色かきしぶいろひも鉢巻はちまきに、結び、真っ黒な髪は束ねて、後ろで結んでいる。そして片腕のにトーウを下げている、その姿が、凄味すごみがあるだけでなく、本当に格好良かっこよいのだ。


 コムロはこちらに目をむけると「少し遅れましたな、失礼しました。」と言い、こうべを垂れた。二人も一礼してこうべれた。


 余談だがカンデンとキンタは、いつも夕餉の後に、一時間程度、PE57Qを相手に、この東の民の言葉を覚えるための、会話の練習をしていて、もうそれが二年近くも続いているため、サンマナの人々との、日常の会話には事欠かないほどになっていた。二人は当然ながら、コムロの言葉の意味を理解していた。


 時はヒノ恒星が天空にくる時刻になった。


 天を仰いだカンデンはそれを見て離れて立っている、コムロとキンタを両手で、うながしながら「立ち合いを始めましょう。」と二人に声をかけた。


二人が、竹の渋色のトーウを青眼せいがんに構えたのと同時に、「始め。」と声をかけた。


 コムロは青眼せいがんの構えから、かすかに、すり足でキンタとの間合いを詰めてゆく。それはいわおしたたる水の流れのようになめらかな動きだった。

 

それに対して、キンタはゆるやかに青眼せいがんの構えから、トーウを八双はっそうへ、そして、上段の構えと移してゆく。


 コムロの動きが見事なのは確かなのだが、むしろカンデンの目を引いたのが、キンタの動きであった。


「キンタめ、いつのまにこのような貫禄かんろくと、見事な動きを身につけたのだ。」カンデンは内心でうなった。


 アスラの自然の中での、二年の修行が、この直情的で、短慮なところのある若者を、いつのまにか、一門ひとかどの剣士へと変貌さしめた。そのことがカンデンにとっては、目頭を熱くさせるほど嬉しかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ