銀河騎士隆盛記 零 地の章(キンタの新しい技編)3~4 キンタの凄い技2
キンタの凄い技2
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カンデンは反射的にキンタに問うていた「今の技を誰に習った。」それに対してキンタは「自分で考えました。」と、うろたえているように答えた。
カンデンは「今の返し技をもう一度、見せてくれ。」とキンタに頼んでいた。
キンタはおずおずとカンデンの前で切り返しの技をやって見せた。カンデンは一度では満足、出来ずに「もう一度。」とキンタに頼んで、二度、三度と繰り返してもらった。
キンタは上段から勢いよくトーウを下段まで、振り下ろして、カウンターをくらわすように、左手首をスナップを利かせて切り返し、右肘を立てて突き上げるようにしてトーウの切っ先を跳ね返していた。恐ろるべきことに、その度にキンタのトーウの切っ先はビュっと風切り音を発していた。
「キンタ、この技、どうやって見出したのだ。」カンデンは感嘆の声を発した。
キンタが語るところによると、ボーア老師から創意工夫をせよとの公題を、かせられていたので、樫のトーウで色々と試してみて、この切り返しをたまたま、思いついたのだそうだ。
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色々と、試してみたところ、最初は風切り音などしないくらい、遅い速度だったのだけど、日課になっている一日、一万回の素振りの練習の度に、この技の練習を繰り返しているうちに、特に、振り下ろしたときに、その勢いのまま一気に、左手首のスナップを利かせるように,、切り返すと、うまくいったので、そればかり練習していたところ、風切り音を生じるまでになったという。
「素晴らしい。キンタこの技、私も使わせてもらってもよいか。」カンデンにそこまで、いわれて、やっと、キンタは自分が編み出した技の真価を自覚したようだった。キンタはこの時に、やっと師の前で、初めて満ち足りた笑顔を浮かべた。
その場で実際に、カンデンはキンタの返し技を、試してみたが、カンデンのトーウは風切り音を発することはなかった。この技を会得するためには、毎日の樫のトーウの素振りの練習がひつようだった。そのあたりが、この技の恐ろしさを表しているところだ。




