銀河騎士隆盛記 零 地の章(コッポ修行編)7~8 カンデンの気づき
カンデンの気づき
7
秋が過ぎ、冬が来る頃には、二人の振り下ろす樫のトーウは風を切る音がするようになり、そして、二度目の春を迎えるころになると、二人のトーウは、振り上げるときにも風を切る音がするようになり、片腕で振り下しても、ブンッと音を放ち、空気の抵抗を手に感じるようになった。
樫のトーウをタチに持ち替えた時には、二人とも、タチを思いのまま振って、好きな位置にピタリと止められるようになっていた。
樫のトーウの素振りに、タチの素振りが加わると、動きが先鋭化して、動きが精密に鋭く変化することをカンデンは感じていた。
特にタチを左右に振るって攻撃を払うときは、手首をきちんと切り返して、タチを振る方向に真っ直ぐタチの刃が、立つようにしなくてはならないことは、光線剣を振るうときのことを考えても、大きな気づきとなった。
8
ボーアは素振りをする二人の傍らに、時々、訪れては、しばらくの間、二人の様子を窺っては、何も言わずに去ってゆくことを、繰り返していたが、二人の振る樫のトーウが風を切るようになると、二人に新しい型を授けた。
それは青眼の構えから、一歩、踏み込んで、突きを放つというものだった。
二人は毎日、ひたすら突を繰り出す。春が訪れた頃、二人が突きを放つと、二人の構えるトーウの切っ先は、ビュッと風を切るようになった。それを知ると、ボーアは二人に、三つ目の型を授けた。
それは、前に一歩、踏み込んで、青眼に構えたトーウを、下段の位置まで振り下ろすというものだった。
二人がこの小さな動きをひたすら繰り返しいるうちに、小さな動きでありながら二人の振るうトーウは、ブンッと音を発するようになっていた。
その域に域に達すると、二人とも、タチで、最大の速さで突きを放っても、最大の力で振り下ろしても、好きな位置で、ピタリとタチの切っ先を止められるようになっていた。
その頃、季節は夏に移り変わっていた。




