銀河騎士隆盛記 零 地の章(コッポ修行+カズイ編)3~4 カンデン、タチを授かる
カンデン、タチを授かる
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カンデンとキンタが樫のトーウで素振りをしているところに、ボーア老師と若い男性が一人と、カネノカタが連れ立って来た。
カネノカタはカンデンとキンタに、若いツクリチィのカズイを紹介してくれた。彼は身の丈1.65メル(一メルトは一メートル相当。)と小柄で、黒い瞳と黒い髪の痩せた青年だ。
ボーア老師は、先が黒い台形で、灰色の握り手の付いた、黒光りする反りのある棒のような物を持っていた。
それはカズイとアシナシ様が苦労して複製した鉄のタチと、鞘という装具だった。握り手(柄
(つか)というらしい、)のもとには鍔という楕円形の鉄製の部品が付いている。
まずはボーア老師が鞘を左手で握って、鍔を親指で押すとブツっという音をたてて、銅の金具が現れ、それに続いて銀色の刀身がツッーと現れて、ボーア老師は右手で鍔の元を握って、鞘からタチの刀身を慎重に抜き出した。
抜き出したタチの刀身はヒノ恒星の光を受けて銀色に輝いた。
4
ボーア老師はカンデンに「アシナシ様のお陰でカミヨのタチが戻ってくることが成った。タチを持ってみよ。」と言い、抜き身のタチの柄をカンデンの手に、慎重に渡してくれた。
カンデンは右手で鍔元を握り、柄の元を左手でしっかり握って、青眼に構えてみた。柄にはザラザラしたサメの皮が張ってあり手によく馴染んだ。カンデンはタチの重みを確かめるようにして、構えを上段に移した。
「不用意に振り下ろすとタチの重みを止められずに、左足の脛を切るぞ。ワシも、もう少しのところで脛を切るところじゃった。」カンデンはボーア老師の言葉を受けて、ゆっくりとタチを振り下ろしてみると、確かにタチの重みでタチの動きを止める時に、相当の力が手に伝わってきた。
このタチを思うように振り回すようになるのには、相当の修行が必要なことはカンデンにも理解することが出来た。




