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「銀河騎士隆盛記 零」オッサン銀河騎士は太古の地球に不時着し、縄文文明期の古代剣法を習得し、その剣、五次元の域に達する。  作者: ジム・プリマス


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銀河騎士隆盛記 零 地の章(PE57QとYWC2+湯治編)80~81見切りの続き


見切りの続き


80

 昼餉を済ませた男衆は、食休みを兼ねて昼寝をすることにした。


 フツは「あんたたちが昼寝をしている間にあたしは、ゆっくり湯につかってくるよ。」と言い残して温泉に行った。


 温泉の効能と、雪の中の行軍の疲れもあって、ボーア老師とコムロも、カンデンとキンタの二人も、すぐに眠りに落ちた。4人が目を覚ました時には、日はかなり傾いていた。三時間近く眠っていたらしい。


 四人は温泉につかって身体を温めて、タチの数の関係もあって、まずはカンデンがタチを八双に構え、コムロがタチを手に、カンデンの背中の方から、カンデンの皮膚を掠めてタチを振り下ろし始めた。


 カンデンはタチの切っ先が肌を掠める度に、全身に鳥肌が立ち、へその下辺りがゾクゾクする感覚を感じた。そんなカンデンにボーア老師は温泉の岩場で涼みながら「へその下がゾクゾクするじゃろう。」と声を掛けた。


 カンデンが「確かにゾクゾクします。」と答えると老師は会心の笑みを浮かべながら「そこが見切りの肝じゃ。高いところに登って、下の方を見下ろした時に、同じようなことを感じたことはないか?」と老師は問うた。


 その問いにカンデンは「はい、確かに。」短く答えると「それが肝要よ、どういうことか分かるか。」カンデンが答えに窮していると、ボーア老師は言葉を続けた。


81

「それはな、身体の皮膚が本能で命の危機を感じているということじゃ。命の危機が増すほど、その感覚を強く感じるということじゃ。」ボーア老師は講義を続けた。


「タチと肌の間隔を詰めれば詰める程、その感覚は強くなる。その感覚を突き詰めてゆくと、目を閉じていても、タチの切っ先が肌からどれだけ離れているかが、手に取るように分かるようになる。」


 ボーア老師は温泉につかり直しながら言葉を続けた。「大事なことがもう一つある。カンデンそれが何か分かるか?」カンデンは思考を巡らせてみたが答えは分からなかった。


「それはな、人の身体の感覚の全てが、へその下の辺り、丹田に、繋がっているということじゃ。これは見切りの稽古をを実際に受けてみないと、自分では中々、気づくことは難しいことじゃ。」ボーア老師は命令口用でカンデンに宣言した。


「カンデン、丹田の感覚を極めよ。丹田が全てじゃ。丹田で感じ、丹田で考えるのじゃ。これはコッポに代々、伝承された極意じゃ。」


 ボーア老師は、傍らで真剣なまなざしをして、二人の話を聞いていたキンタの瞳を込みながら、キンタにも「キンタも良いな。」と念を押すと「それじゃ、キンタよワシらも見切りの稽古をするとするか。」そしてボーア老師は独り言をいった。「丹田を極めてこそ、肝が据わるというものじゃ。」



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