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「銀河騎士隆盛記 零」オッサン銀河騎士は太古の地球に不時着し、縄文文明期の古代剣法を習得し、その剣、五次元の域に達する。  作者: ジム・プリマス


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銀河騎士隆盛記 零 地の章(PE57QとYWC2編)62~63 収穫の季節


収穫の季節


62

 楽しい時は過ぎ、秋も深まってきた。サンマナの人々は冬に備えて、食糧の採取に忙しい時を迎えていた。


 カリチィ(狩人衆)達はシカやイノシシやカモを狩り、肉は干し肉にしたり、燻製にして、毛皮はツクリチィ(職人衆)達に渡って、それが冬用のくつになり、防寒着になる。


 ウミチィ(漁師衆)達は船で漁に出て、採れた魚を開いて、塩をして、干物を作った。今年はヤリイカが沢山、採れたのでイカの干物をいっぱい作ったということだ。ウミチィから、好物の烏賊いかの干物を、いっぱい分けてもらったボーア老師はとても喜んだ。


 ヤマチィ達はとちの実や鬼クルミや大豆を集めて、土に埋めた土器の中にたくわえて、栗は干して、干し栗にした。栽培したゴマを収穫して潰して油も作った。山菜を集めて塩漬けもたくわえている。


 ウミチィ達はアワビやハマグリを採りにゆき、干して、干し貝を作った。ワカメも集めて塩漬けにした。海水を煮詰めて塩を作るのもウミチィ達の大切な仕事だ。


 タテグチィ(大工衆)は木を切って、乾燥させて、冬用のまきを沢山、用意している。どちらかと言えば、サンマナの人々は皆で、山柴を刈ってきてき付けにすることが多く、まきはあまり使わない。サンマナの人々は森の木はまもり神だと言って、簡単には木を切らない。


 子供たちは、普段から森に入って、キイチゴや山ブドウやヤマモモやマタタビやクワノミを集めていて、女衆は、子供たちがつまみ食いをする分を残して、子供たちが集めた果実を潰して、うるしを塗った土器に入れて、自然発酵させて果実酒を作るのが、春から冬になる前までの年中行事になっている。


 これは余談だが、子供たちが森に入る時には、カリチィか戦士が、付き添うことになっていて、コムロは子供たちのために駆り出されることが、多いということだ。


 族長のダイはPE57Qのところに来て、今年はまだ、春先までに亡くなった赤子を除いて、子供が一人も亡くなってないと言い、PE57QとYWC2に「カネノカタ、アシナシ様、本当にありがとうございます。」と改めてお礼を言った。


63

 ワランの母親が、山芋が採れて、灰汁あくを抜いたとちの実と、砕いた干し栗を混ぜた焼き菓子が、いっぱい出来たというので、焼き菓子が好きなキンタに、分けてやってくれと言われて、PE57Qは貰った焼き菓子を、腰に吊るした竹籠に入れてヤシキに戻った。


 カンデンとキンタは火を起こして、熾火おきびで、柔らかく溶けた栗が入った、定番の燻製肉と干しキノコの入ったスープの残りのシチューを温め直していた処だった。


 族長のダイが持ってきてくれた燻製の鴨が一羽あったので、カンデンとキンタはそれらをつまみに、久しぶりに果実酒を飲むことにした。塩辛い鴨の燻製と煮詰まって味の濃いシチューは、果実酒によく合った。

 

 程よく酔ったキンタは、カンデンに「先生、サンマナは果実酒も食べ物も美味しいし、サンマナの人たちはみんな親切で優しいし、剣の修行もためになります。ここの生活に不満はないのですが、これがいつまで続くのかと思うと、心配です。不満があるとすれば一つだけ。ファクトリー(銀河連邦公社)の、缶コーヒーを全部、飲んでしまったので、コーヒーが飲みたいです。」と言った。

 

 キンタが心配するのは良く分かるのだがカンデンは「水晶が手に入るまでは仕方がないよ。強くなるための試練だと思って、頑張ってみてくれ。」と自分の弟子に言い訳するしかなかった。


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