銀河騎士隆盛記 零 地の章(PE57QとYWC2編)13~14 ありがたやアシナシ様
ありがたやアシナシ様
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YWC2は「手術成功。後ノ処理ヲ依頼スル。」と電子言語で報告したので、手術を終えたオズカの患部に、簡易ギブスをはめ、包帯を巻くのはPE57Qの役目になった。
包帯を巻き終わったPE57Qは、医療テントを遠巻きにしていたサンマナの人々に、手術が成功した事と、オズカがもうしばらくしたら目覚めることを伝えると、一同からはワーッと歓声があがった。オズカの両親も、手術を見守っていたカンデンとキンタの二人も、ホッと胸をなでおろしたようだ。
医療テントの気密扉を開くと、手術を終えたYWC2が出てきた。するとサンマナの人々は、口々に「アシナシ様、ありがたや、ありがたや。」と言い、手を合わせてYWC2を拝み始めた。
当のYWC2というと、サンマナの人々の行動を評して「特異行動、不可解。特異行動。」と繰り返すので、PE57Qが「あれは、お前にありがとうと言っているんだよ。」と伝えると、YWC2は「施術自己分析結果、達成率65パーセント、グッジョブ。」と答えた。
自分でもまずまずと、満足を覚えているのかな?とPE57Qは自由思考した。
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PE57Qはカンデンに医療テントを撤収するかどうか尋ねると「それは族長のダイ殿と、コムロ殿に相談してみよう。カネノカタよ、ダイ殿とコムロ殿に声をかけてみてくれ。」と言うので、あたりを見渡すと、コムロの姿は無かったが、族長のダイは医療テントを遠巻きにしていた一同の中にいたので、声をかけ、ダイとカンデンの話の仲立ちをすることになった。
ダイとカンデンの間で、医療テントをこのまましてよいか、とか医療テントをどう扱うべきかとか、色々と話し合いをした結果、医療テントはこのままにしておくことが決まった。ただカンデンが、医療テントには、むやみに触らないで欲しいことをダイに言うと、それはよく注意しておくとダイは約束してくれた。
余談になるが、いつの間にかカンデンはPE57Qのことをコードネームでなくカネノカタと呼ぶようになっていた。PE57Qはカンデン様は自分のことに、親愛の情を抱いてくれているのかなと自由思考した。




