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「銀河騎士隆盛記 零」オッサン銀河騎士は太古の地球に不時着し、縄文文明期の古代剣法を習得し、その剣、五次元の域に達する。  作者: ジム・プリマス


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銀河騎士隆盛記 零 地の章 17~21 カンデン、マグー(勾玉)をもらう


カンデン、マグー(勾玉)をもらう


17

「この土地は獲物も多く、動物や鳥も沢山、取れます。海では魚も取れます。海の魚は干物にすることが多い、川にも川魚がいますし、これに塩をして、熾火おきびあぶるとこれも旨い。」ダイはそういうとまた瓢箪ひょうたんからカンデンの椀に酒を注いだ。


「ここでは冬でも飢えることは、まずありません。東の民はあなたを歓迎します。安心して、ご逗留ください。」そういうとダイは、首に沢山、下げた、首飾りの中から「これはマグー(勾玉まがたま)いうものです。」と言いながら、緑色の翡翠ひすいの首飾りを4つカンデンに渡した。


「これは東の民とあなた方、御一行が我々と家族である証です。これを下げていればザパンのどの土地に行っても歓迎されます、この地に来るときは首から下げておいてください。」そういうと「それでは。」と言ってカンデンのもとから席を立って去っていった。


18

 カンデンがふと横を見ると、なんと、キンタは完全に酔っぱらって、仰向けにひっくり返って、いびきをかいている。ほんとうに肝の大きなところがあると感心する。


 ダイと入れ替わるように今度は戦士コムロが、瓢箪ひょうたんを携えて、カンデンの隣にやってきた。


「お連れの方は大丈夫ですか?」そういう聞くとカンデンの椀に「まず一献いっこん。」と酒を注いだ。カンデンはそれにこたえて、椀の酒を半分ほど干すと、コムロはまた瓢箪ひょうたんの酒を注ぐ、彼は神妙しんみょうな顔からなごんで、「ラケアから聞きましたが、コッポにご興味があるとか。」と言った。


「あなたも剣のほうは相当に使えると見ましたが、光が刃の剣というものは初めて目にしましたが、凄いものですな。しかし切れすぎる剣というものも、厄介なものですな。」カンデンはコムロの言葉にハッとした。


 少年の頃から四十年あまり修行をしたが、争いで人の生き死にを沢山、目にしてきたカンデンにとって人の命をうばう剣を振るい続ける自分の姿に、一抹の疑念が生じ、虚しさを感じることが多くなったせいでもあった。


老師同士の立ち合い


19

 コムロからコムロのコッポの師ボーアについていろいろと話を聞くことが出来た。コムロは誇らしくボーアの偉大さを語り、百回立ち合いをして百戦無敗の当代一の師であるという自慢をしたが、そこに嫌味は感じられなかった。


 ラケアから聞いた立ち合いが半日に及んだ時の話はカンデンにとっても興味、深いものだった。

 対戦の相手は西の民の中で、最も強いと言われるサーキ師で、その当時、よわい60過ぎであったという、それに対するボーア師はその当時、よわい75過ぎであったとコムロは語った。


 立ち合いは肌寒い春の朝から始まり、二人は青眼で対峙し、サーキ師が緩やかに上段の構えに移り、それを映すようにボーア師は上段に構え、そのように対峙した後、二人の師は、数時間を経て間合いをお互いに詰め、そこから日が天空の中央にくるまで、微動だにしないままだったが、その時、一陣のつむじ風が吹き、その刹那せつな、二人は交差し、サーキ師の竹のトーウはボーア師の肩を打ち、ボーア師のトーウはサーキ師の額を打った。


 肩を打ったサーキ師は、真摯しんしに自分の負けを認め、それをボーア師はいさぎよしとしてたたえたという。物好きなことにこの立ち合いの一部始終をコムロは見ていたという。


20

 カンデンはその話を聞いて、こころがおどるる想いであった。そんな立ち合いをしてみたいと心のそこから思った。一人前になるためには最低でも二年は必要だと聞いても、カンデンのボーア師に師事したいという気持ちは揺るがなかった。


 いずれにしても大きな水晶の結晶がなければ、船を動かすことも出来ないわけであるから、カンデンとキンタはこのアスラに流刑るけいにあったようなもので、どうすることも出来ないのだから、無為むいに過ごすのも時間の無駄でしかない。


 カンデンは正式にコムロに老師ボーアに師事するためには、どうすればよいか相談することにした。しかし修行の間、なにを生業なりわいにして行けばよいか、そのあたりのあてはカンデンにはまったくなく、頼りない想いであったが、カンデンが生業なりわいのことも含めて、老師に師事したいむねをコムロに尋ねたところ、コムロの答えは意外に楽観的なものだった。


21

生業なりわいについては考えなくても良いでしょう。あなたがた一行は、我々にとっては、もう家族ですから。カネノカタは不思議なことに異国の言葉がわかるようですから、他の民が訪れた時に、話の仲立ちでもしてもらえれば、我々も助かります。」


 コムロはかたわらの椀をクイッと飲み干し、話を続けた。


「わが師は、お年を召されていますが、まだまだ御壮健。剣について教えることについては何の問題もないでしょう。弟子が二人も出来るとなれば、むしろお喜びになるでしょう。ただし教え方が厳しいのでそれなりの覚悟がいります。」彼は酒のせいでふだんより饒舌になっているようで、機嫌よく話を続けた。


「わが師には私から話をしておきましょう。族長にはヤシキの用意も含めて相談しておきます。どうかわが身にお任せください。」


 このあともコムロとはいろいろと話しをした。光線剣を見たいというので、カンデンはコムロの前で光線剣の光線の刃を展開して見せた。


 空気がプラズマ化するときのビシュ―という音と、青く光るカンデンの光の刃を見て、そこにいた一同は一斉にカンデンの方をむいてウオッと唸ったので、慌てて光の刃を収めると一同は、拍手をした。コムロによると彼等は、明るく光るのがめでたいと感じたらしい。おもしろいものだとカンデンは思った。


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