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2話 能力とダンジョンについて

「ステータス」

 

 俺はそう(とな)えてステータスを表示(ひょうじ)させる。


名前 : ハル

種族(しゅぞく) : デーモンロード

階級(かいきゅう) : 魔王(まおう)

レベル : 1

HP : 38000/38000

MP : 97000/97000

筋力(きんりょく) : 950

耐久(たいきゅう) : 1270

敏捷(びんしょう) : 720

器用(きよう) : 1300

幸運(こううん) : 340

固有(ユニーク)スキル : 言語翻訳(げんごほんやく)魔力眼(まりょくがん)解析(かいせき)

スキル : ストレージ、レビテーション、鑑定(かんてい)レベル1

称号 : 異世界より転生した魔王、不運(ふうん)な男

スキルポイント : 1000

ダンジョンポイント : 3000


 ここダンジョンは、ダンジョンを管理する存在であるダンジョンマスターのことを統一(とういつ)して魔王と呼ばれているらしい。

 向こうの世界での名前とか漢字(かんじ)で表記されてなくて、変わりにカタカナで表記されてるからなんだか女の子っぽい感じになってしまった。苗字(みょうじ)にいたってはなにも表示されてないし……。

 よく見てみると他の数値(すうち)は高い?のに、圧倒的(あっとうてき)に幸運値だけこんなに差があるんだよ。

 確かに昔からよく運が悪かったけれどもせめて生まれ変わったんならばせめて、幸運値がもっと()しかったよ。

 それに比べてなんで器用値がこんなに高いんだよ。

 確かに数値が高いに()したことはないが、頭ひとつ抜けすぎだろうが。まぁ、物を作る時とかにはかなり助かりそうだが。

 俺はスキルへと指を動かして、その詳細(しょうさい)を見る。

 言語翻訳や解析、鑑定。そして、ストレージはなんとなくわかるが、残りの魔力眼、レビテーションについてはよくわからん。

 ……どうやら魔力眼は種族特性(しゅぞくとくせい)のスキルらしい。相手の放つ魔力を可視化(かしか)出来るそうだ。うん。使いどころがあまりわからん。

 次にレビテーションは物体を浮遊させるスキルらしい。こっちの方が魔力眼よりも使いどころがありそうだな。

 そして次に称号について見てみる。『異世界より転生した魔王』どうやらこの称号によって言語翻訳も獲得(かくとく)できたらしい。

 そして一番気になったのがこの『不運な男』という称号だった。確かに死に方さえも不運だったけれどもさ。

 次は、スキルポイントについてだが、このスキルポイントはスキルレベルというものを上げることが出来るようだ。スキルレベルの最大値(さいだいち)は10であり、それが上がるに比例(ひれい)して必要(ひつよう)ポイントが多くなる仕様になっている。

 次にダンジョンカタログを確認する。

 このダンジョンカタログはダンジョンポイントによって、(けん)(たて)防具(ぼうぐ)(つえ)などのファンタジー的なものから、()ブラシやコップ、食料品(しょくりょうひん)、かなりのダンジョンポイントを消費するがテレビなんかも交換できるようだ。ダンジョンカタログ便利すぎかよ。

 ただやっぱり地球産(ちきゅうさん)の品々はこの世界の品に比べて軒並(のきな)み高いから交換するのはもう少し先になるだろうがな。

 運命ガチャはその名の通り運命により何が出るかは出るかは出てこない限り分からない。ただし、ダンジョンポイントを消費するほど良いものが出るのは普通のゲームのガチャとはそれほど変わらない。

 残りのダンジョンマップについてだが、このダンジョンの階層(かいそう)を増やしたり、拡張(かくちょう)したり、モンスターを召喚(しょうかん)したりなどの、ダンジョンとしての主要(しゅよう)機能(きのう)()まっている。

 ダンジョンとは魔素から生まれる生物(せいぶつ)のひとつである。

 生まれたばかりのダンジョンは、ダンジョンを潰しに来る人間からダンジョンの心臓(しんぞう)であるダンジョンコア(あの虹色(にじいろ)(かがや)いていた宝玉)を守るために

管理者(ダンジョンマスター)を召喚し、自身の生存率(せいぞんりつ)の向上を試みることにした。共生することに、生き残る道を見出した訳だ。

 魔王とは、そうして召喚された、ダンジョンを守護し、管理する存在というわけだ。

 大抵のダンジョンの場合は、近場の魔物(まもの)と呼ばれる生物を呼び込んで魔王として生まれ変わらせるみたいだが、このダンジョンの生まれたのが魔素の濃度(のうど)()魔境(まきょう)と呼ばれている場所だったため他のダンジョンに比べてかなりの力を持つことができた。

 その力のほとんどを用いて、より魔王として適した存在を、と召喚した結果が、どういう訳か異世界で死んで(たましい)だけとなっていた俺だったというわけだ。

 また、俺がデーモンロードとして転生したのもダンジョンの自己防衛機能(じこぼうえいきのう)の一つであり、人間に転生させるよりはそっちに転生させた方がより生存率が上がると判断されたというわけだ。

 まあ、うん、あれかな?俺がメッチャクチャやり込んでいたゲームのラスボスのキャラが悪魔王(デーモンロード)だったからなのかな?

 でもこの世界は前世の世界に比べて大分物騒だし、魔物たくさん、戦乱多数の世界だ。おまけに知能(ちのう)の低いバカな魔王どもがあちこちで人間を殺しまくっているせいで、魔王に対する偏見もかなりのものとなっている。

 その為、俺自身の生存率を上げるために少しでも力があった方がいいだろう。

 俺はついダンジョンコアを睨み付ける。

 魔王の(うつわ)の生成にはダンジョンの力が多大に影響しているため、ダンジョンが崩壊(ほうかい)すればそのダンジョンマスターである魔王も道連れとなって一緒に消滅(しょうめつ)する。

 また逆に魔王(ダンジョンマスター)が先に死んでもダンジョンの力が大きく弱まるため、結果的にダンジョンもまた滅んでしまう。

 俺はダンジョンコアを持ち上げて……。


「……とんだ厄介な世界じゃねぇか。まったく、仕方ねぇ。せっかくの第二の人生なんだ、今度こそ好きに生きられるようにこいつを守るのも悪くはないかもな」


 そう考えながらストレージから布団を取り出して床に()いて眠る。



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