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覚めてください魔法から

青色がクロカの頭に吸い込まれていく。

それと同時に、アレクは膝から崩れ落ちる。

マティスがアレクを支える。

アレクは分裂魔法により、自分の意識を半分にしていた。

半分をクロカの夢の中に、もう半分を起きている自分の中に分け、夢の状態をマティス達に伝えていた。

夢のなかで、赤い夕焼けと青空がマーブル状に混ざった空の下、アレクは必死にクロカをさがしていた。

真ん中に近づくほど地割れがおこり、重力が逆転していたりなどしていた。

その中心にクロカが少女の姿で立っていた。

「クロカ王妃、お願いです。落ち着いて起きてください。」

クロカがアレクの方に顔を向けた。

「夢よ、クロカ王妃の夢よ、どうか、彼女の意識を塗り替えて」

クロカが何かを話す前に、アレクが呪文を唱えた。

するとどこからともなく、彼女の周りの地面からから青色が滲みだしたて来た。

そして青色が彼女の頭にまとわりつく。

彼女はそれを取ろうと、暴れるそぶりを見せたが、糸が切れたかのように倒れこんだ。

周りはアレクとクロカを除いて、真っ黒に変わる。


「もう少しで、改変ができる。」

起きている半分アレクがそう呟いて、周りが安心しかけた時だった。


夢の中でアレクが記憶改変の魔法の完成するためにクロカの額に手をのせようとする。

しかし、触れようとした時だった。

全身が切り裂かれるような強い衝撃に、夢と現実の両方のアレクが襲われた。

「アレク!」

アレクの半分が現実の方に戻る。


アレクはマティスに仰向けに押し倒され、マティスの防御結界に包まれていた。

白い透明の結界の向こうでは、目の前では元々結界だった魔力の青い透明の破片が、舞っていた。

 三兄妹がいた場所には、光り輝く魔方陣が三つあった。

どうやら三人に内緒にしていた緊急脱出機能がうまく働いたらしい。

 「アレク、何があったんですか。」

マティスが耳元で話す。

「クロカ王妃には、記憶改変の魔術がかかっている。」

アレクは、疲れ切った声で答える。

同じ術をかけようとするとはじき返されることがある。

夢の中で、記憶改変の魔法がはじかれ、そのダメージがアレクに残っているからだ。

「おかしいと思ったんだ。国王様と自分の子供たちを大切にしていることで有名な王妃様が、夢を望むなんて」

「なるほど、とするとクロカ王妃がミラになっていた時の姿の魔術も何者かがかけた魔術だったのですね。」

納得した様子で、マティスは考え込む。

「姿を変えた魔術はあなたが夢の中に入っている間に解けました。ですが記憶改変の術はまだ解けてない。おそらく犯人はクロカ王妃を暴走させることが目的だったのでしょうね」

「そういうことだ。厄介なことになった。」

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