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廃れた世界の魔石取扱人  作者: 八咫
inヨーロッパ
96/110

狼と小鬼{1}

一方、日本。


灰狼グリースと子鬼ノ英雄王ジークはグリースの能力を使って四国に渡っていた。


四国では災害直後に津波や土砂崩れが襲い。人間が住むには難しすぎる土地になってしまっていた。

生き残った人間も協力して中国地方に逃げたのである。

まさにここは魔物の楽園とも言える場所になってしまった

二匹もここで勢力を作り上げ、来たるべきときのためにここに来た。


そんな二匹にも洗礼が降りかかる。

着いてすぐに絡まれたのである。


「猫又カ」


「それなりに強いが大丈夫か?」


「問題ナイ。」


そう言うと刀を腰から抜き去り、一閃。

猫又は反応すら許されず事切れた。



「流石だな。」


「オ前ノホウガ強イ」


「そうでもないぞ。すぐに俺を超えれるはずだ。」


そんなことを話していると先程と同じように猫又が現れた。強さはいま来たほうが強い。二匹が警戒しているとその数が10匹に増えた。

猫又の名に恥じぬ現れ方であった。


そして、その10匹がいきなりひざまずいた。

もちろんグリースとジークにではない。

他の猫又とは別格の気配がこちらに向かって歩いてくる。

すぐに八つの尾を持った猫又が現れた。


「妾の領域に入ってきた侵入者がいると知らせを受けたが、侵入者ではなく遭難者じゃな。それとお前はいつまで死んだふりをしているのじゃ。」


そう言うと先程殺してしまったはずの猫又が突然起き上がった。


「スイマセン。でも強いですよこの人達。」


「そんなことは知っておる。もう良い、お前はほかのものをつれてもどれ。」


「承知しました。」


渋ることなくその猫は他の猫を連れて戻った。


それを見送った後に猫又は二匹の方を向いて謝罪した。


「すまんのう。こちらの不手際じゃ。」


「問題はない。それとここは四国で合っているか?」


「そうじゃな、魔物の楽園、四国じゃ。ここには物好きな人間以外、人間はいないはずじゃのぉ。」


そう猫又が笑っていると別の方向から強者の気配をしたものがやってきた。


「物好きで悪かったな。」


ボサボサの髪に一本の太刀を持った人間である。


「俺の名は酒守、鬼を守る一族の末裔だ。訳あって今はこの楓の元で暮らしている。」


魔物にも眉すら動かさずに誠意をもって接してくる男であった。


「自己紹介がまだじゃったの。猫又の族長、楓じゃ。」


慌てて二人も自己紹介をした。


「子鬼ノ英雄王、ジークだ。」


「灰の狼、グリース・アントゥだ。今は仲間を探すためにここに来た。よろしく頼む。」


「どちらも上位種で名持ち、グリース殿に関しては姓も持っているじゃと?」


楓は魔法によって椅子や机を作り出し、それに座るように促すと自らも優雅に座った。


「まあ、今はいい。しばらく妾の縄張りで休んでおれ、大したもてなしはできんが寝る場所ぐらいは提供してやるのじゃ。」


「ありがたい。」


「感謝スル。」


礼を言い、案内に来た猫又に連れられて行った。


「一波乱ありそうじゃのう。人間どもよ魔物がお前らばかりにやられるとは思わないことじゃな。」


「それ俺に聞かせていいことか?」


「四国から抜け出せん奴が何を言っておるのじゃ。」


「何度も言わせんな。俺は興味があっているのであって決して出れなくなったわけじゃねえんだよ。」


「はて。そうじゃったかのう?」


「このバ……。」


殺気をを感じ酒守とっさに口を閉じた。

それは英断だったと言えるだろう。その証拠に殺気だけで当たりの植物が切られていたのだから。




面白いと少しでも思ったら評価お願いします。

広告の下の☆を押すだけでいいので。

物凄くモチベになり、書くスピードが上がります。

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