表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
廃れた世界の魔石取扱人  作者: 八咫
inヨーロッパ
93/110

異端審問会議{2}

「帝国といえども侵略は日本やアジア近辺だけに留めるとは思う。ロシアやモンゴルの一部を送れば戦争は避けることができそうだな。」


「幸い言葉は通じるし、人も死んでしまった。与えるには特に痛手もない土地だ。」


「そうですね。そういう方向でまとめましょう。特になにもないですし、これで会議を終了します。僕は報告してきますね。」


あっさりと会議が終わり1席は頭を抱えて出ていった。


3席もそのまま退場しようと思ったがそこを離さないのが4席と5席だ。


「今日こそは打ち上げに来てね。」


「約束…だった…はず。」


流石に2対1では勝てずそのまま連れて行かれた。

知り合いのパブに入り3人だけで打ち上げを行う、なんやかんやでこれが毎回の光景だった。


「それで実際どうだったんだい?」


「異国…の…神の…ことだ。」


運ばれてきたカクテルを飲みながら3席はため息をついた。


「正直今生きているのが不思議な気分だ。最後の攻撃にはそれほどまでに神聖で暴力的な雰囲気があったよ。おそらく筆頭ですら負けるだろうね。」


「筆頭が…負けるとは…思えな…い。」


「そうだ。だが、筆頭はあの化け物に勝てなかっただろう。あれと同格の相手だ。」


「なるほどね。そりゃ負けそうだ、魔女も健在だしどうするんだろうね。」


「1席様…が…頭を…抱える様子が…目に…浮かぶ。」


「確かに。いつも大変そうだよ。」


「2席が頑張って手助けしてるから大丈夫だろう。」


「仲いいもんね。それより6席はどうなるのかな。」


「どうもならないだろう。それまで通り過ごすだろうよ。」


最後の酒として、3杯目を注文しようとした時、4席と5席に連絡が入った。

連絡が終わると二人は残っていた酒を一気に飲み干して席をたった。


「すまない…任務が…入った。」

「面倒くさそうなやつでね。おそらく相手はヴァセロ帝国の人間だよ。適当にやってくるよ。」


「・・・ちゃんと帰ろ。」


「もちろん。」 「ああ。」


そう言って二人は出ていった。

3席が見送っていると後ろから足音が近づいてきた。


「なんのようだ、ジャンヌ。」


「特にないです。ただ、あのヴァセロ帝国が派遣した人物にあの二人がどこまでやってくれるのか不安に思いまして・・・・・・。」


「心配ない。おそらく適当にやって帰るよあの二人は。万が一に戦闘になっても問題ない。【異端】の5席と【祝福】の4席だ、逃げ帰ることぐらいはできる。」」


「異端審問官上位はだてではないのですね。安心しました。」


「そうだな。しかしなんで急に?」


「貴方様の悲しい顔は見たくありませんので。それより、お酒はまだ飲めますか?お相手しましょう。」


「ありがたい。」


少し赤くなった顔を隠しながらジャンヌは3席に注いだ。


その夜は店長に追い出されるまでずっと飲んでいたそうだ。

翌日、二日酔いがひどくて任務がこなせず怒られたのは別の話。


1週間後、2人が戻ってきた、満身創痍ではあるが死んではいない。

なんでも【魔女】の幹部もいたときに遭遇してしまったそうでだいぶ不利な戦いだったらしい。

全力で逃げ帰ってきたそうだ。

いつもの店にて4席がぐちをこぼす。


「恨みが尋常じゃなかったね。まぁうちらがやってることを思い返せばそりゃそうっていう話なんだけどさ。」


「生きた…心地がしない、ヴァセロ…帝国の…援軍も……強かった。」


「そうだね。刀鬼だっけ?あの見た目で頭おかしい威力だったもん。石が余波で粉々になっ

てたよ。」


「そうか。よく逃げれたな。」 「そこはスキルだね、今までで一番助かったと思ったよ。」


面白いと少しでも思ったら評価お願いします。

広告の下の☆を押すだけでいいので。

物凄くモチベになり、書くスピードが上がります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ