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廃れた世界の魔石取扱人  作者: 八咫
inヨーロッパ
92/110

異端審問会議{1}

一方その頃、教会にて【異端審問官】の会議が行われていた。


「へぇ。つまりお前が負けたってわけ?東方の軟弱者に負けるとはお前も堕ちたなぁ。」


6席に対して、煽っているのは3席。今勢いに乗っている6席を落としておきたいのだろう。ここぞとばかりに責め立てる。

しかし、6席も予想済み。怒ることなく対応した。



「そこまで言うなら俺と戦おうではないか。第3席、序列入れ替え戦を臨もう。」


「へぇ。身の程知らずが言うじゃないか。だが、そこの5席と4席が納得するのか?」


突然の宣誓に驚いた3席だったが4席と5席のことを思い出した。

しかし、予想に反してふた席からの反対は出ない。


「そもそも…俺では…6席に…勝つことは…できないよ。」


「右に同じだね。もし3席に勝つことできなくても4席の座はあげよう。」


「・・・いいのか?」


「別にいいさ。それと3席さん、僕も序列入れ替わり戦を6席の後に望みたいんだけど良いかな?もちろん怪我とかが消えた後にね。」


「ッチ。まぁ良い、さっさと始めるか。」


言うが同時に獲物を抜き取る。


防御に長けた7席と構造物を作ることができる10席がすぐに二人の攻撃の余波を受けないように闘技場を作り出した。


そんなことを気にする余地もなく二人は攻撃を始める。


3席の果敢な攻めに対して6席は防戦一方であったが4席と5席は苦笑している。


「これは…負け…かな。」


「3席、努力してなかったもんね。手加減状態でこれか〜」


「正直見損なったぞ。」


2席ですら呆れ顔である。


外野の酷評に耐えながら3席は必死に攻撃を仕掛けた。

しかし、6席は涼しい顔をしたまま受け流す。

3席としても自身が劣勢にあることは理解しているのだ。自身の本気を簡単にいなされている時点で負けは確定している。

力を出し尽くした頃を見計らって6席が片手剣で一閃し決着が着いた。

6席いや、3席は一つもスキルを使わずに勝った。文字通り圧勝である。


「元3席、いまので確信した。6席だお前は序列入れ替わり戦などやる必要もない。」


2席が重々しく言い放つ。4席はともかく5席は驚いてた。


6席はうなだれながら出ていった。


「アイツのことは放っておけ、それよりも会議を優先する。3席、ヴァセロ帝国はどうだった?」


「予想以上に強力かと。樹皇帝を筆頭に強者がいました。栄誉公爵は特にやばかったですね、私とジャンヌ相手に召喚物だけで戦わせていました。個人としても確実に強いはずです。」


あえて、神のことは言わずに3席は発言した。その顔には若干の悔しさが滲み出ている。


「完全に敵対したのはまずかったか?」


「そうですね。その栄誉公爵が召喚した中には【嫉妬の海蛇(レヴィアタン)】を封印した日本の神もいました。」


「「「は?」」」


3席が落とした爆弾発言に一気に会議はざわめき立った。


2席がゆっくりと聞いた。


「それは信憑性があるのだな。」


「はい。その召喚神が見せた魔法の中にやつを封印した攻撃と同種のものを感じました。本人曰く、その神ですら弱体化中らしいです。」


「完全に見誤ったな。その帝国だけが敵ならともかく【魔女】などの敵対勢力がいる中で完全な敵対行動を起こしてしまったとは。」


先程まで沈黙していた1席ですら頭を抱えている。


【苦労】の1席、ダサい二つ名を持つ1席は戦闘能力を持たないが凸凹だらけのこの異端審問官を完全にまとめ、異端審問官筆頭や太陽司に繋ぐ役割を持っている。

おそらく一番の常識人であり、異端審問官全員が認めるほどの人物である。

今も上になんと報告すれば良いのか頭を悩ましているのだろう。


面白いと少しでも思ったら評価お願いします。

広告の下の☆を押すだけでいいので。

物凄くモチベになり、書くスピードが上がります。

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