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廃れた世界の魔石取扱人  作者: 八咫
inヨーロッパ
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針葉樹の村{1}


【魔符:氷華】


地面に氷の花が咲くが一瞬にして解かされてしまった。


【蛇毒付与】


メランが自らの剣に毒を仕込み背中に飛び掛かるが毛によって弾かれてしまった。


「まるで鋼鉄っス。」


「これどうする。多分ネームドだよ。」


「Aランクで伝説から取られた名前だぞネームドに決まってる。」


「話してないで集中するっす。」


「すまん。当分は弱点を探るぞ、それかスタミナ切れを狙う。」


「蓮にしては消極的っすね。」


一応身バレが怖いので呼び方は蓮にしてもらっている。


「Aランクはそれだけ厳しいんだよ。」


「ヤバいの来るかも」


ヴィアの警告と共に視界が赤く染まった。


虚焔吐息(イグニブレス)


「まともにぶつかるな。」


【拡嵐風】


【魔符:颶風】


【鏡界】


圧倒的なエネルギーに対し俺たちはエネルギーを拡散させることで威力を下げ防ぐことに成功した。


【断界斬】


唯一無傷のヴィアが間髪を入れずに攻撃し追撃に対するけん制を行った。


続く餓狼の攻撃は足技。

殺すために()()()()爪が容赦なくヴィアに向かって振り下ろされる。


「あぶなぁ」


結構余裕に躱すヴァイを後目にメランは背後へと移動し終わってた。


【影殺縛塵】


知覚外からの攻撃は餓狼にとっても看破できるものではなく対処するために一瞬だけ後ろに意識が飛ぶ。

その一瞬を狙って閻魔が攻撃を叩き込んだ。


氷獄地獄(コキュートス)


地獄の氷と炎が互いに相殺し合って餓狼のエネルギーを回復することに成功した。


虚焔(かげろう)


当たりに熱風が放たれた。

熱風が止むと餓狼の姿は消えていた。


「アハハ、生き残ったみたいだねぇ。」


「気まぐれだろうが、まぁ良いだろう。」


白狐と閻魔が帰っていくのを見送り俺たちは村へと戻った。

村に入るなり俺とヴィアは一目散に宿の主人のところに詰め寄った。


「おい【虚焔の餓狼】とかいうAランクが居たぞ。」


「流石に今回はやばかったよ、事前に情報ぐらい調べてから依頼してくれよ。」


「……Aランク?」


「ああ、しかもネームドだ。」


「っこちらの情報不足だ申し訳ない。」


宿の主人はそういうと一目散に村長のところに戻っていった。

いろいろと言い合っていたようだが話は着いたようで村長自身がやって来た。


「最初に確認したいのだがAランクと言うのは確実なんだな?」


「Bランクごときに俺が手間取るはずないし解析でもAランクと出たぞ。」


「そうか。どのような魔物か教えてくれるか?」


「【虚焔の餓狼(マルコシアス)】名の通り炎を操る狼だ。鋼鉄のような毛を持ち広範囲に炎を放つことが出来るのは確認した。」


「了解だ。こちらでも情報を集めさせておこう。対策が見つかるかもしれない」


「……失礼ですがこの村にはAランクの潜伏を見抜くことが出来ることが出来る人物がいるのですか?」


「力は強大なのだろう?であるからには索敵しやすいと思うが…。」


「その理屈が通用するのはBランクまでだ。AランクとBランク。一個しかランクは変わらないがそこには大きな隔てりがある。その中で大きな違いとして奴らは知能を持つ。」


「今は僕たちがあるていどの攻撃を当てたからね。そう簡単には顔を出さないはずだよ。」


「こちらの認識が足りないようだな。では、どうするのが正解だろうか?」


「一番良いのは聖都から人を派遣してもらうことだね。」


「……そうか」


やけに歯切れが悪いな、どういうことだ?


「僕も教会の奴らは信頼できないけどさ安心面で言えばそれが確実だよ。」


「それは……。」


「ごめんなさいね。私のせいで迷惑をかけてしまって」


そう言って村長の後ろから綺麗な声が響いた。


「はは。この程度貴方様に与えられたものに比べれば少しも問題ありませんよ。」


村長が慌てて返した。


「霊体っすか?」


「あら、分かるのですか?」


「ほんとだぁ。すごいねこれなら確かに教会に来てほしくないのが分かるよ。本質的には魔物に近いもんね。」


「っんな!?」


「分かるのですね。【妖精族(フェアリー)】のフランでございます。」


ヴィアもなかなかの実力者だな。分かるのか……。


「妖精なら喜ばれそうっすけどね。」


「いたずら好きのイメージの方がここでは強いのだよ。」


「はぁ。」





面白いと少しでも思ったら評価お願いします。

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物凄くモチベになり、書くスピードが上がります。

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