樺太{1}
テストがまじかに迫っていたため少ないです。
起きたことをありのままに話すとフィロは呆れた顔をしたがすぐに問題ないと言ってくれた。
「どうやって、あの隙間に矢を放てるんだよ……」
何かつぶやいていたが大したことはなかろう。
「まぁ、良い。先に攻撃をされたのならばさっさと潰そう。良い口実が出来た。」
「犠牲が出ても良いのか?」
「先に上位者だけで威圧する。勝てないことを悟って降伏してくれれば良し。降伏しない場合も相手に圧を与えることが出来ているから良しだろう。ついでにメランを回収できればいいが……。」
ふ~ん、なるほどねぇ
「何時からだ?」
「すぐにだ。俺が話を付けてくる。先に向かって行った。」
そういってフィロが出ていった。
(ヘカテ。【聖騎士】ジャンヌ・ダルクの情報を頼む。)
<了解です。おそらく察しがついていると思いますが。あの、ジャンヌダルクの末柄です。>
(やはりか。)
<その出で立ちからか教会での立場は中位になっております。これは【聖騎士】の中では高いです。続いて強さですが不明です。>
(不明?)
<ええ、おそらく結界系の技ですが。入ることが出来ませんでした。>
(警戒するに相応しいな。)
ヘカテが侵入できないとなればよほどの結界だが……。
その後、しばらく馬に乗って先ほどまでいた場所に着いた。
遅れて、フィロもやってくる。
「始めるぞ。」
「「了解」」
【空駆け】
一斉に皆が空に飛びあがった。
【樹海】
【兎の宴会】
次々に領域が貼られていく。
【土建石造】
砦の方から岩が生えてきた。もう一回言う、岩が生えてきた。
「おい、フィロ頼むぞ。」
「心得ている。」
命を吹き込まれた植物は岩に絡みつき俺らに直撃する前にそれを止めた。
「【聖騎士】以外にも面倒くさいのがいるらしい。俺が相手しよう。」
「では先に入っているぞ。」
【朱雀】
もはやレギュラー入りしてきている【朱雀】を片手に俺は砦に入っていった。
続いて俺が連れてきた3人組や【三日月】、蟲人の連中も追って来た。
砦の中には兵士しかいないので存分に暴れることが出来る。
【連槍斬】
【腐魔消滅】
色々な魔法が飛んでくるが俺らにはノーダメジである。
適当にいなし、隙を見て切り捨てる。
「クレ、これなら押し切れるんじゃないか?」
「クレ?誰のことだ。」
「【三日月】だよ。」
「なるほど」
蟲人たちが会話に割り込んできたが無視する。二人で完結したようだし大丈夫だろう。
俺たちの間に少し油断が生まれたときそれはやって来た。
「よくも私の仲間たちに傷を付けたな」
【聖霊鎧】
怒りがこもった声と共に直前の地面がえぐれた。
「【蜂】【蟷螂】他を抑えていてくれ。三人は俺のサポートを頼む。クレはもう一つの気配を倒してこい。」
「「了解」」
「ほう、指示が早いことだ。しかし遅いぞ。」
俺が振り向いたとき、目の前に迫るのは大剣だった。
体を無理やり反転させることでそれを避ける。
そのまま朱雀を水平に構え、追撃の一撃を耐えた。
反動の勢いを利用しながら空中で体制を整える。
地面に着地すると共に剣を投げた。
「?」
決して無視できない速度と威力を持った朱雀に一瞬だけ意識を持っていった瞬間を狙い弓を構える。
【魔符:彼岸花】
ジャンヌが朱雀を弾き飛ばした瞬間を狙ってその矢は放たれた。
禍々しい毒を撒きながらそれはジャンヌに当たった。
「ッチ。【聖復】」
ジャンヌは直ぐに解毒するがそれは隙でしかない。
再召喚した朱雀を片手に突き刺す。
しかし、それは何者かが乱入して阻まれた。
「誰だ?」
「【異端審問官】第6席。そちらは?」
いかにもと言った感じの堅物が喋った。
「ヴァセロ帝国公爵【図書館守護】フィロ・ヴァセロだ。」
「6席様、そいつ強いですよ。」
「分かっている。わが剣が少し凹んでいるのが分かるだろ。」
「あなたの剣を凹ますの?協力するしかないようですね6席様。」
「元からそのつもりだ。」
うわぁ、2対1卑怯じゃないですかね。……ええ嫌な予感するんですけど。
(ヘカテ。【異端審問官】の序列は幾つまである?)
<「席」とつくのは上位者だけですが確か13席まであったはずです。>
おいおい。三日月のとこって何番だ?
「もう一人いるよな?」
「よく分かったな。12席がいるぞ。」
「なるほど……。」
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