面子
二話投稿。なんて甘美な響きでしょうか。一日のPVに驚きました。
フィロは直ぐに戦争を始めるために一回青森に帰ることになった。
俺も単騎で小樽に出発だ。単騎と言っても白狐もいるし、いざとなったら八咫烏を呼び出すことが出来る。エネルギー的に今は八咫烏を呼び出すのにある程度の【陰陽師】のスキルを封じなければいけないのだ。流石にそれはヤバい。【陰陽師】に匹敵するスキルがあればいいのだが。
<……>
(いや、【読書家】本体は後衛じゃん。)
<【陰陽師】も後衛です。>
(召喚できるから)
<……そうですね>
まぁ、こんな感じで進んでいった。
そして、小樽。問題の場所に着いた。
「誰だ。」
街に塀が巡らせてあるのだがその間にある門に行くと巡回中の兵にあった。今は刃を突き付けられている。
「はは、私の名はアレッタ、ヴァセロ帝国の使者だ。」
アルゲン口調。
「ヴァセロ帝国……、青森の者か。同盟でも結びに来たのか?」
「似たようなものだ。」
そりゃ合併だからな……。
「すぐに上の者に話をつけよう。」
見回り隊の班長が言った。
「頼む。」
降伏勧告に来たとはいえ、知らないと丁重にもてなしてくれるんだな。
対話の機会がすぐに繋げられた。
「よろしくお願いいたします。」
「よろしくお願いいたします。」
う~む、笑顔のなかに闇を住まわせていそうなおじさんですなぁ。
「本日はどのような用件で?」
茶を出しながらおじさんが訪ねてくる。
<その茶ですが、催眠剤入りです。>
「それよりも先に挨拶を。」
「ああ、そうでしたな。」
おい、大丈夫か?このおっさん。
「私の名はヴァセロ帝国公爵、アレッタだ。」
「おお、公爵殿ですか。私の役職はしがない市長です。」
<マスター、この人間ですが恐らく影武者です。また、床と天井に二人潜ましてあります。>
(了解)
「ここにはどのような用件でやってきたのですか?」
俺はゆっくりと封筒を渡す。
「我、帝国領にそちらが攻撃を仕掛けたのに対し、宣戦布告を行う。」
「は!?」
「ヴァセロ帝国領五稜郭。先日攻撃したのを忘れたとは言わせませんよ。」
「す、すまなかった。ヴァセロ帝国に喧嘩を売るつもりでなかったのだ。」
「だが、攻撃した。こちらにも面子があるからな。回避する方法もあるぞ。」
「言ってくれ。」
「私の本来の目的は降伏勧告だ。」
「はぁ、降伏した場合我々の扱いはどうなるのですか?」
「さぁ、知らないな。」
出来るだけ悪人顔で言う。
(ッチ、よくもやってくれたなあの騎兵ども)
「何か言ったか?」
「いえ、何でもございません。」
「では、返答は?」
「ええ、そうで……かかれ!」
天井と床から兵が飛び出してきた。
【朱雀】
おじさんも弩を取り出した。
「それが貴様の答えか……。」
(白狐、分かっているな?)
(もちろん)
朱雀を上に投げると共に白狐の風で浮かせてもらった。
「一週間猶予をやろう。さらばだ。」
と、言い残し去っていく。と見せかけて途中で変化だ。分身を残して、街の中に侵入した。
侵入した直後、爆音が聞こえたので見つかったかと思いすぐに隠れたがそうではなかったようだ。
見れば火を纏った男と水の剣を構える少女が対峙している。
周りの人たちは心配そうに見ているだけだ。
「諦めて、大人しく俺たちに着くんだ。」
「誰が貴方たちに着くもんですか。貴方たちだけは絶対につきません。」
なるほどね~。
近くのおばさんに話を聞いた。
「あれは何が起こっているんですか?」
「女の子のほうが、抵抗軍よ。男が防衛軍ね。」
「そうですか。」
「ああいう女の子は大変なのよ……。」
「……ああ、なるほど。」
助けたいがどうしようか、あたりを見渡すと挙動不審な男がいた。
「そこの人、何をしているんだ?」
「見てわかりませんか?この木を倒そうとしているんですよ、そのためのノコギリを探して……って公爵様!?」
「十兵衛?なんでここに?」
「皇帝様が公爵様一人じゃ不安だからって言い私を侵入させました。
「なるほど、それであの子を助けようと。」
「破壊力のあるものを使ったらばれますのでなるべく静かにやりたいんですよ。もしくは雷とか……。」
「この木を倒すことでどうやって助けるんだ?」
「一瞬でも驚いている内に僕のスキルで目くらましをしながら助けます。僕のスキルは水なのでバレにくいかと」
「良し、乗った。雷落とすからそのすきに回収しろ。」
そうと決まればすぐに実行だ。
【物理魔法:雨雲】
【物理魔法:雷】
物理でやらないと色が変形するため、こうなった。不審に思われないためにも広範囲に雨雲を出さなければいけない。
雨雲が流れてきた瞬間に雷を撃った。
みんなが驚いている間に十兵衛が素早く回収した。
「え、なに?」
少女が驚いているので口をふさぐ。
人気のない家があったのでそこに入りやっと息をついた。
「成功か?」
「成功です。」
無事に成功したらしい。
「え、ここはどこ。」
目をつぶっていた少女が起き上がった。
ちょっと待ってろ。
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物凄くモチベになり、書くスピードが上がります。