オーク街{1}
しかし、これだけ破壊されて生きていけるのか?今生き残っている人たち、仮に生存者とでも言うか。生存者たちはこれから生きていけるのだろうか?
こう考えると俺のスキルは強い、魔石さえれれば食料を交換できるし。……っ!?
もしかして……、そういうことなのか?
いや、そう考えると納得がいく。
しかし、そのためには仲間と実績が必要だ。そのためにまずは青森に行かなければ。約束ぐらい守らなければこのことを実行できるはずがないからな。さっき、弓を引くときにわかったが自分の力も上がっているんだろうな。
前の相棒より、弓がいいってのもあるが。圧倒的に引きやすい。いつもの確実な射程距離は200だが、400でも余裕であたってるな。
あ、さすがにかわいそうなので、旧世界のシカ狩りの大会の射程距離は100に抑えてたよ。
しかし、これならもっといけるかもしれない。
そのとき、俺は魔石を取り出そうとゴブリンの中を探っている時だった。しかし、突然
「あ!? やばいやばいやばい、ってそこの人さっさと逃げろっ。」
一人の男がこっちに慌てた様子でやって来たのだ。その後ろにはゴブリンが40ほどいた。
なすりつけか、と思ったが。それはなかった。男が直前で曲がったのだ。当然魔物たちもそっっちに行く。凄いな、あの状況でほかの人を考えることが出来るとは、新世界では必要な人材か。
<マスター>
(わかってるよ)
走り出しながら弓を弾き放つ、しかし矢はあり得ないことに直線で飛んで行った。
「は?、何・・・」
《成功しました、【弓術】の獲得成功。》
やったースキルゲットだぜあ。っておい、当たったからいいが、このタイミングでスキルって危なすぎるだろう。スキル解除だ。
そこからは、蹂躙劇。
寸分たがわず。当たる矢は、ゴブリンの認識外からの攻撃であり、何をされたのかわからないまま死んでった。助けた男も何が何だかわからないようだ。
さて話しますか。俺は矢を抜きながらしゃべることにした。
「大丈夫ですか、お怪我は?」
「ああ、ないな。もしかしてさっきのは君か?」
「はい、そうですけど」
男は驚きを隠しきれずに声が少し上ずっていった。
「ほんとなのか・・・、いや先ずはお礼だったな、ありがとう、助かった」
「いえ、それよりもさっきのは何なんですか?」
「さっきのは押し付けられた感じだ、後敬語はやめてくれ」
「わかった、しかしそれは災難だったな。」
男は少し怒気を含ませながら話す。
「あぁ、何人か仲間がいたから勝てそうになかったからな、許さんぜ。そういえば俺の名前は・・・、そうだな くい と呼んでくれ。」
「偽名か、ん、もしかして」
「自分のことはHと」
さて俺の予想通りかかかってくれるかな。
「もしかして、新楽って知ってるか。」
「はい、やっぱり掲示板のか」
「まさか、会うことになるとは、何があるかわからないな」
「そうですねー。では、ほかの偽名を考えますか、では、アッレタもしくはエルと呼んでください。」
「わかったぜアレッタ、あと敬語」
「無理でした。」
「そう……!?」
話している時だった、突如として、目の前にナイフが現れた。
危ない、済んでのところで回避する。そこには、黒い恰好をした、奴らが何人もいた。
「アッレタこいつらだ」
「押し付けたやつか」
黒服の男が口を開く。
「ほんとはしたくないが、ボスが貴様らのことを脅威と感じたようでな。死んでもらう」
黒服たちのナイフによる攻撃が熾烈を極めていく。
「【毒付与】」「【身体強化】」
<スキルが発動されました何回も食らうとやばいので当たらないようにしましょう>
(わかってる、お前のほうも魔法発動頼む、せーの)
「並列詠唱 【火炎土竜】」
地中からいきなり炎が昇る。それにより黒服を一つ倒すことに成功した。しかし、【身体強化】が使われたことによりさらに、厳しくなっていく。
下足、上蹴り、頭をのけ反る……最初のうちは意識してよけれたがそろそろやばい。せめて距離が取れれば行けるんだが。すると、
「【疾風迅雷】」
雷をまとわせながら俺と黒服の間に入ってくれたのは、くいだ。
「【雷拳】」「【拳強化】」
くいと黒服の拳が交差する。
そのエネルギー量は同じ、よってどちらも拳
「うおおぉぉおぉぉ」
苦痛に顔をゆがめながら、くいは吠える。
(昔、あいつのような弓使いに会ったことがある。あいつが撃った距離から考えるともしかしたら。アレッタ頼むぞ)
すぐに、距離をとり蓮は弓を弾く。その間ヘカテはくいの援護だ。
天羽連……それは、鹿狩り会での神童だった。ある大会では相手の妨害のために矢で相手の矢を弾き飛ばしたり。寸分たがわず急所に当て一撃で絶命させたり。その伝説は数多くあった。そんな彼についたあだ名は【弓神の申し子】だった。
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