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廃れた世界の魔石取扱人  作者: 八咫
帝国拡大
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五稜郭{3}

遅れてもうた


庭園と白虎隊の人たちが椅子などの設置をしてくれるそうだ。全員で50人ぐらいいるので大変だな。


俺らは食材の調理だ。



俺が担当したのは七面鳥だった。この七面鳥。とにかく大きいのでバラバラにしておけとの話だった。一瞬【不完全なる図書館(ジンファルラン)】のことを思い出したが、あれだと消滅してしまうのでやめた。

しょうがないので霧雨で切ることにする。


骨を避けながら切るのは難しく、途中で骨を両断してしまったが何とか切り終わることに成功した。

何が一番大変だったかと言えば皮を剥ぐことだ。この七面鳥のほんとの名前は【羽鎧七面鳥】なんて名前がつくぐらい羽が硬いのだ。ちなみにあのカニの名前だがなぜか【ただの蟹】としか表示されなかった。何であの大きさのカニが「ただの」なのかわからなかった。


フィロはスキルを使ってツリーを作っている。

それを飾り付けるのは三日月の役目だ。いい加減三日月って呼ぶの疲れるから本人に名前を聞きに行ったらクレと呼んでくれだそうだ。

くいと被るから嫌なんだけどな。


海鮮丼を作っているのは蟲人の二人だ。


【捌き鎌】


【一点衝き】


蟷螂が捌いた蜂がくしで突き刺していた。


メランはその横で普通の寿司を作っている。何気にスキルを使いまくっているこの中で一番ましかもしれない。横目で見ていたツリーの大きさもおかしくなっているし。


しばらくして、全部の場所の準備が終了した。

急遽用意されたステージの上になぜか新楽がやってきた。


「フィロ、何であいつなんだ?」


「変に気を遣わせなくて済むし、あいつが一番適任なんだよ。」


「そうなのか。」


俺らのひそひそ話が終わったとき、新楽が話し終わった。


「お前ら、クリスマスというものを知っているか? クリスマスというものはな、日本人にとって、太陽教の祭りではない。いつからできたかわからない日本独自の伝統だ。」


へぇ~、そうなんだ。


「というわけで、気にせず行くぞ。」


新楽がいきなり銃を撃つマネをした。そして、


「乾杯~~」



その言葉と共に突如現れた大きな酒瓶の蓋が取れる。


「「乾杯~」」


歓声と共に酒のシャワーが降った。


それぞれ用意された席に座る。俺の席はフィロの隣の特等席だが、そんなところに座るわけがない。普通の隊員の席に行く。


「お疲れ様です。」


「お疲れ様。」


気づいた隊員が声をかけてくる。


「カニを倒したって聞いたんですけど、どんくらいの大きさだったんですか?」


「俺の身長の1.5倍ぐらいかな。」


「凄いですね。俺、【白虎隊】の部隊長をやってる十兵衛です。」


「十兵衛か、隣の席借りてもいいか?」


「勿論です。」


俺が切り分けた肉を食べながら十兵衛と話すことにした。


「スキルを聞いてもいいか?」


「【禍渦(かか)】うずを派生させるスキルです。武器は主に手銃(ピストル)曲剣(サーベル)ですね。」


「何で、ここに入ったんだ?」


「スカウトです。魔物を倒していた時たまたまこの部隊と会いましてね。」


「なるほどな。」


その後、世間話をしてから分かれる。


「フィロ。何飲んでるんだ?」


「ワインだ。見てわからないのか?」


「未成年だろ。」


「問題ない。というかお前もちゃっかり飲んでいるだろ。」


「バレたか。」


「まったく……。」


「それよりもこれからどうするんだ?」


「五稜郭に行って【星墜ち】を手に入れる。」


「了解した。」


皆が油断しきったその時、それは現れた。


「メリークリスマス!!サンタの祝福(プレゼント)を与えようではないか。」


《確認しました。個体名:天羽連に祝福が与えられます。》


《獲得、祝福スキル:【主催者】が与えられます。》


「おいフィロ、これはどういうことだ?」


「分からない。なぜ、太陽教の行事にこいつらが合わさっているのかも不明だ。これは確かに祝福(ギフト)だが与えられるものによってはものすごく問題になるぞ。」


「どうしたものか……。」


「とりあえず計画は続行だ。五稜郭にはいく。」


「了解。」


面白いと少しでも思ったら評価お願いします。

広告の下の☆を押すだけでいいので。

物凄くモチベになり、書くスピードが上がります。

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