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廃れた世界の魔石取扱人  作者: 八咫
帝国拡大
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英雄たちの活躍{4}


Aランク。それは種族としての壁を超えたものだけがたどり着くことができる。一種の目標ともいえるものである。


そして、その上位者であるはずのAランクの魔物が今、人間と決死の戦いに入った。


「雹は右サイドから、剣は左サイドから行って」


「了解です。」


相対するは地龍である。


「相手はAランクだ。絶対に油断するなよ。」


「そんなのできませんって……。」


何処か抜けた言葉と共に火ぶたが切られる。


【氷割れ】


【地割れ】


大地を氷が引き裂いていくがそれは同じ系統の魔法によって相殺された。


【雹】


【氷樹】


龍に雹が襲い掛かるが、簡単に跳ね返されてしまう。しかし、舞い上がったスノーダストを目くらましとして使い氷の木が龍の動きを止めることに成功した。


「未だ放て。」


【氷雷槍】


【緋雹】


【飛氷剣】


ここぞとばかりに氷系の長距離スキルが注いだ。


【地鎧】


それは龍自慢のうろこに当たるが傷つけることは出来ずに消滅する。


「準備完了です。」


「こっちも」


時間稼ぎをして得た時間で雹と剣は龍の隣まで回り込むことが出来た。


【雷雹】


雷を纏った、氷の豹となり龍に向かって行く。


【自氷剣】


反対側からはなんと、剣そのものが飛んでいた。


隊の中では二番目に強い二人の攻撃には流石に無傷というわけにはいかず、浅くはあるが傷が増えていく。


しかし、Aランクと言いうものはこれだけで終わることはないのだ……。


【地鱗】


突然、地面が裂け、飛び散った破片が鱗のようなものに変わる。


【鱗岩嵐】


一つ一つが岩のような重さを持つ鱗が隊を襲った。

一番近くにいた剣と雹は何とか捌こうとするが、全方位から襲い狂う鱗に耐えることが出来なくなり地面に倒れた。


そして、そこにとどめとばかりに地龍が向かう。


【地牙】


地面が沸き立ち牙が雹に向かって行ったその時だった。彼が現れる。


「もう十分だ。よくやったぞ。」


巨氷焔狼(フェンリル)


 橘である。


【氷狼拳】


【鱗盾】


拳が鱗を壊していくが瞬く間に再生した。


【巨氷焔狼の息吹】


橘は初手から奥義を放つ。


まともにくらった地龍は鱗が絶え絶えで、肌も焦げてはいるが戦意が消えてはない。


橘が大地を蹴ったと共に目を動かすとすでに地龍の目の前にいる橘の姿が映った。


【巨氷焔狼・一段】


橘の姿が変わっていった。


人型から半人型へ、足の部分を毛が覆っていった。


【氷結地獄】


そこから放たれるは領域魔法式。ただでさえおかしなスキルではあるがその奥義は尋常ではない。地獄の階層の一つが現れる。


【地龍】


慌てて、龍は自分を守ろうと動くがもう遅い。


精神と肉体その両方を停止さえその地獄は去った。


「隊長……、ありがとうございました。」


「こっちこそすまんな。」


「今日は宴会ですか?」


「そうだな、最近手に入れた鳥の魔物の肉を使うか……。」


「やったぜ!!」


橘とその親衛隊は意気揚々とその場を去っていた。


関東が水浸しになったのは覚えているだろうか?


東京も例外ではなく沈んだのだが、東京にはビルがたくさんありそこまで困る人はいなかった。


生活階層が変わったり、災厄の日の時に溺れ死んだ人もいるが今は水上都市として東京は機能している。


その中の治安を守っている団体がいる。

しかし。その団体は、団体ごとに仲が悪かったり良かったりしており、ある意味治安が悪いともいえただろう。

そして、今日もここ東京にはうれしい知らせと不吉な知らせが飛び込んでくる。




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