血が出ない町{3}
久しぶり~
「よろしくお願いします。」
「よろしく頼むわ」
アルゲンとしてサラに自己紹介を終えた俺は兵士がいる場所で休むことにした。
本格的な話し合いは明日で今日は何もすることがないそうなのだ。この機会にアウムに言われた魔物から落ちる貨幣の価値を教えよう。
小銅貨 一円
銅貨 十円
大銅貨 百円
小銀貨 千円
銀貨 一万円
小金貨 十万円
金貨 百万円
大金貨 一千万円
白金貨 一億
星金貨 百億
この際、実際の価値とは関係がないらしい。
そして、この貨幣制度を聞いたとき、俺は違和感なくすぐに円からこの硬貨へ意識をずらしてしまった。
「!?」
今まで疑問に抱かなかっただろうか?
なぜこの世界に当たり前のように兵士という職業があり、それに違和感なく着いているということに……。
不意にそういった思いがこみ上げ、吐き気が襲ってきた。
「何ということだ……、このことに今まで誰も疑問をとなえなかった……。スキルを使った時と同じような、まるで今まで存在したのかのような……。」
「!?、俺のスキル……、以前から言っていた何者かの意志を感じるこのスキルももしかすると……。」
<マスター、秘密にしておきましょう。精神障害が起こる可能性が出てきました。>
(どういうことだ?)
<攻撃が来たのです。今のところは大丈夫ですが。 公言はしなくても探ることはできます。>
(おい!!八咫が言ってただろ。関東平野が湿地に変わったのは何者かの干渉があった、って言ってたな。)
<それも同一人物と考えるのが良いかもしれません。今のところは保留にしましょう。それとそろそろ寝る時間ですよ、>
(ああ)
次の日、俺は普通に起きることが出来た。
少なくとも、今は攻撃を受けていないのだろう。
<相手は私たちがやられていると思っているでしょう。そういう風に仕込んでおきました。>
(ありがとな)
ヘカテは優秀だな。このことは後々考えるとして今は会議の話か……。
服装を整えて会議の場に行く。早かったようでその場には誰もいなかった。まぁ一時間前だからな。
そこから30分後サラとこの村の新しい長のような人が来た。
俺は基本的にすることがないので微笑を浮かべながら端の方で座っている。
「サラ様、この度私たちは貴方様の庇護下に入らせてもらいます。許していただけますか?」
「許します。」
「ありがとうございます。」
あっさりしてるなぁ、凄いよあれ。なんか光が見えた気がするんだが……。
「それではまずこの町の現状から説明していきます。現在下町を中心に皆で一丸となって復興していきます、上町は上級国民とかで分けるのではなく宿や迎賓館、執務などを行う屋敷などとして使うことになるでしょう。」
「なるほど。それは現状維持でいいわ。それで今起こっている問題って何かしら?」
「実は元上町の人間が未だに反抗しているのです。スキルの力というのは凶悪でし、」
突然サラが話を遮った。
「敵よ。懸念されてた出来事が起こったみたいね。」
「申し訳ございません。」
「あなたたちが謝る必要はありません。アルゲン殿、協力していただけますか?」
「勿論」
対人戦か……。
【圧力】
「!?」
突如、体が重くなった。
<スキル【押圧者】です。レジェンドですから同じなのは不思議ではありませんが……。>
(了解だ。)
敵が見えたとき、すぐさま腰からハンドガンを取り出して撃った。
一体撃破だな。しかし、あれではなかったようだな、まだ圧力が収まらない。
【砕振細針】
長さんが異空間っぽいところからでかい針を飛ばした。
若干振動しているような気がするが……。
「サラ様は敵の本拠地を叩いてください。」
長さんが言うとサラはうなずいてどこかに飛んで行った。
それと同時に俺は長に突き飛ばされる。
俺の立っていた場所に穴が開いていた。
「!?、助かった。」
「アルゲン殿、私は今の攻撃を行った者に行くので圧力の方はお願いします。」
「了解した。」
面白いと思ったら評価お願いします。
広告の下の☆を押すだけでいいので。
とってもモチベになります。




