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廃れた世界の魔石取扱人  作者: 八咫
青森
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血塗られた町{8}

台風ぅぅ

 

「仕事だ。」


 翌日の夜、フィロから連絡が来た。

 すぐさま準備をして、情報を貰う。


「内容は?」


「最後の奴をこちらで捕まえた。自殺を絶対にできないようにしてから何とか聞き出した。場所はここだ。」


 お~、あの自殺集団どもを何とか出来たのか。凄いな、それは。


「了解。メラン、行くか。」


「そうっすね。」


 宿から飛び出し屋根の上を駆ける。

 目標の建物が見えてきた。


「あれか?」


「ぼろいっすね。」


 建物を確認してみるが誰もいない。となるとどこに?

 しばらく探ったあとメランに手招きをして呼ぶ。

 なるべく声を小さくし、指を下に向けて言う。


「空洞があった。地下だ。」


「了解っす。」


「俺が、壊すからその間に入ってくれ。」


「首は取ってもいいっすよね?」


「ああ」


 さあ、決まったなら早速壊すか。


 物理魔法【巨大氷(ロックアイス)


 物理魔法【粘炎(マグマ)


 水蒸気爆発により一気に壊れた。


「正解だ」


 俺の言葉と共に煙が消えていき、そこに見たのは戸惑っている男たちの姿だった。


 それらの首元をメランが切り込んでいく。


 しばらくたって、


「制圧完了っす。」


「分かった、ボスはいるか?生け捕りにするとのことだ。」


「なら大丈夫っす。ちゃんとしてあるっす。」


「よくやったな。」


 見るとそこには猿ぐつわをされた、見るからにヤバそうなやつがいた。


 これを持っていけばいいはずだ。暴れる男を抑えながら連れていく。


 その時だった。殺気を感じすぐさま飛びのく。


 アレッタがいるはずだった場所には刀を持った女がいた。


「我の名は【伊達】。すまぬがお命頂戴する。」


【伊達】ってあの女のとこじゃないか。これはまずいな。


 なんて考えている間にも攻撃は来る。


【長剣】


 刀が長くなった。間合いが読みずらいうえに、新世界じゃ斬撃を飛ばしてくることもある。正直戦いたくない。


【空駆け】


 あのとき俺も使った空を飛ぶ魔法だがどうするつもりだ?。近接職だろ。



【落ち月】


 頭上から突然三日月の形をしたものが落ちてきた。


 これヤバいんじゃないか?


「メラン、、あいつを」


「もう行ってるっす。」


「なら良かった。」


 とりあえずフィロに救援を求めるためにメランを行かせた。

 俺は時間稼ぎだな。


【空駆け】


 空にいたんじゃこちらの攻撃が届かない、こちらも同じ条件下で戦わないと今回は無理だ。


三日月斬クレセント・スラッシュ


【絶影】


三日月の祝福クレセント・ストリーク


 次々と攻撃が飛んでくる。

 こいつの何がすごいかというとその手札の多さとうまさにある。そうおっちゃんと同じく『うまい』おっちゃんの場合はスキルは強くなかったが、この人はレジェンドもしくはユニークレベルだ。


 こっちにとっては祝福でも何でもない自己強化バフにより、相手の攻撃速度はさらに上昇した。


 あの女に手札を明かしたくないこちらからすると、今の状態では勝てない。どうするべきか……。

 たどり着く先は時間稼ぎだった。


粘炎(マグマ)


 敢えて地面に仕込む。ここからは魔力をどちらが先に消耗するかだ。相手はただでさえ【空駆け】の時間が俺より長いというのに、技を連発している。このことを相手が気づけば技を使いにくくなるだろうな。


 案の定、技が減った。一番の心配は、魔力切れを起こす前に倒そうとする戦法だったが、問題ないな。


「アレ、連れてきったす。」


「遅くなった。」


 しばらく時間を稼ぐために逃げ回っているとメランとフィロが走って来た。

 すぐさまマグマを解除する。


 フィロが俺の代わりに女に向かって行く。


「やってくれたな、俺の客人に」


 女は困惑したように言った。


「なぜ!?、お前は魔物の退治に行ったはず。」


 フィロはやれやれといった感じで頭を振った。


「やはりアレはお前の指示だったのだな。双子に行かせて正解だったよ。」

 フィロは言葉を続ける。


「見ててね、僕の全力とまではいかないけど、大体見せてあげるから。いくよ。」


【樹海】




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