血塗られた町{7}
台風に騙された~~
時刻は夜、俺は屋根の上を駆けていた。
「待ちやがれぇぇ」
俺が言う。
「待つわけないですね。」
うん、元から期待なんかしていない。しかし、この時間で奴は言葉を発するという行為に気を取られすぎた。
奴の地面が突然開きメランが飛び出していく。
「!?」
奴は驚くが間に合わない。
一分後、そこには縄で縛られた男の姿があった。
「ボスはどこだ。」
「言うわけないですねぇ。」
「へ~、【青龍】」
段々縄を締め付けていくが……。
「圧死は嫌ですからねぇ、さらばです。」
男は吐き捨てると、体をうずめた。
「ッチ、死んだか。」
「毒があるっす。こんなことをできる人物が日本にいたんっすか……。」
まじで不思議だぞ。本職に言わせるなんてヤバいだろ。
「これで何回目だ?」
「三回っす。」
「次で最後か。」
自殺しすぎなんだよな。やけに忠誠心高いの勘弁してくれ。
「メラン、今から空き時間あるし市場に行かないか?」
「いいっすけど……、どうしてっすか?」
「服がな。もっとまともなのが欲しい。」
沼地のところで買ってから他の服を買ってないのだ。
「なるほどっす。」
そこから、宿まで行き寝る。
朝になり店が開き始めると俺らは歩き出した。
「おじさん、りんご飴。」
一言、おじさんに声をかけてから出発する。
「おうよ。」
「メランはどんなのが欲しいんだ?、服以外にもあるが……。」
メランは迷うぞぶりを見せた。
「ん~、特にないっすね。」
「ないのか~。」
「選んでほしいっす。」
「そうするよ。」
アンデス山脈の民族衣装っぽいのから何に変えるべきか……。
メランは一言い言って美少女である。
黒髪、でショートとロングの間。。さらには明るいと言ったらやっぱり短パンだろうか。
実用面で考えてもスカートは邪魔だしね。
良さげなお店に入り店員さんと相談しながら決めていく。
その間自分の服も選べと言われたので、ベージュと白の無難な格好で行く。
「メランにあってるじゃないか。」
「ありがとうっす!!」
メランが嬉しそうにしている。やはり褒められなれていないのだろう。幼少の頃が影響しているのか。俺がそれを利用しているのもあるにはある。だからこそ俺はこういうところでこいつを褒めたいと思う。それが俺がこいつの対価として出せる唯一のことだから……。
それはそうと俺は店員に聞くことがある。
「ここでは、戦闘服はないのか?。」
店員が一瞬警戒したようなそぶりを見せるがすぐに止める。
「魔物討伐でしょうか?」
「そうだ。」
店員が安堵したのがわかる。
「遊びで買うのを防ぐためこの店では審査をしているのですがいいでしょうか?」
「問題ないが、他の者に能力がばれるのは防ぎたい。」
「それに関しては問題ないです。」
へ~、どういうことだ?そういうスキルなのか?
「では頼む。」
「こちらです。」
メランと共に来たのは訓練場のよう場所。
「持っている武器かその辺のを使って下さい。」
じゃあ弓で行くか、久しぶりだぜ。
弓を構えて引く、一見単純だがものすごく複雑な要素がある。
結果は見るまでもないな。命中だ。
店員さんも感心している。
メランはナイフ投げか、同じく命中だ。
「大丈夫そうですね。親方様に発注をお願いしておきます。それと、その弓ですが治しときましょうか?」
店員さんが言ったのは俺が出発するときに持っていた弓だ。
「どうしてまた?」
店員さんが嬉しそうに言った。
「親方様は弓を治すことに関してこの服以上に凄いんです。」
へ~、どうしたものか。あの女と直談判する前に受けとりゃいいから、別に構わないし……。
「頼みます。」
「はい!!」
店員さんに見送られて店から出る。店の中が騒がしそうだが関係ないはずだ。
ちょうど日も暮れている。ちょうどいいだろう。
「メラン宿に帰るか。」
「そうっすね。」
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