血塗られた町{6}
一話目
案内されたのはさっきとは違う場所のパブ。表通りに入っているパブだ。一般の客もいる中、俺たちはパブの内側に入っていく。
「マスター、ガラスの内側をロックで。」
「了解」
フィロが男の人に声をかける。
「酒の名前か?」
「違う、見てればわかるさ。」
すると、マスターが前から見えない位置で一つのワインを取り出した。
それとともに、音を立てずに扉が開かれる。
隠し扉かよ。ワイングラスをガラスに見立てているのか。
「見えてしまわないのか、ここ。」
「大丈夫だ、計算されてるからな。」
「ならいいが」
スキルも含めてるよな。
扉の向こうは地下室。雰囲気が出てるる。
「俺の趣味で作った場所だ。くつろいでくれ。」
ソファーか。久しぶりに見たな。
「ここは地震で壊れなかったのか?」
「パブ自体はもとからなかったし。家も壊れていた。だが、こちらにも建築が得きる人物がいてな立て直させたよ。」
「なるほど。」
「ま、本家は一切地震の影響はなかったがな。」
どういうことだ?
「震度7の二倍の強さにも耐えれるように設定されていたからだ。」
心読んできたぁ。最近そういう奴がいなくなったと思ったらここでか。
「ふむ、それで話の続きとは?」
「そうだな、まずは東北の勢力図を見てくれないか?」
資料が渡される。
【吸血姫】 VS 【その他】 【中立派】
【伊達】 【白虎隊】 【刀鬼】
【血鬼隊】 【花園】 【神の左手を持つ男】
元【喰種】 【剣豪連合の残り】
【雑兵】 【宮廷庭師】
【宮廷執事】
【雑兵】
色々あるな。
「宮廷の二人って。」
「俺と側近だ。この中で一番強いは【吸血姫】陣営だからな。」
「個人の強さがモノを言いますもんね。中立派はどちらも大物がいるな。」
「左手の方は部位欠陥までは治せるそうだ。」
「ひえ~、ブラックジャックじゃん。」
「あれは人の手足を使ってくつっけるんだろ。こいつは手を生やすことが出来るぞ。」
化け物だ。
「俺もよくお世話になっているが,
陣営に加勢してくれたことはないな。」
「そうか。それで【吸血姫】の何が問題なんだ?」
「奴は強すぎる。そして、歯止めがきかなくなる時がある。ともすれば戦争を始めようとしてしまうのだアレは。今までは向かってきた相手は全て人ならざる物に変えている。この町も表面上は穏やかだが、無意識下でみんな怯えているさ。」
「人ならざる物か。」
「そのために俺は抑止力として組織を組んだんだ。」
「なるほど。お前のことは知っているのか?」
「あいつは知っているだろうな。そこでだ、お前はどれくらい強いんだ?」
「それは俺自身のことを聞いているのか?」
「それ以外にあるのか?」
「説明する。俺の強さは相手によってはBランクが10対でも勝てるぞ。というか勝った。」
「【刀鬼】クラスじゃないか。」
「まぁ、それは置いといて。本題は俺のスキルにある力だ。」
「本題違うのかよ。」
「レヴィアタンを倒したやつを召喚できる。」
うん、この独白はフィロを相当驚かしたらしい。
「え!?、ん?どういうこと?」
「レヴィアタンを倒したのは俺が召喚した奴だというこだ。」
「凄いな。」
「あと100日で召喚できるようになる。」
「これで抑止力が。いいのか?」
「ああ」
「ありがたい。」
「それでだ、【喰種】のことも教えてもらいたいんだが。」
「いいぞ。あいつらは幹部が三人いる。【人形遣い】【爆弾魔】そして、【楽薬】。」
「うん」
「この中で最も気を付けなくてはいけないのが前者なのだが、後者は色々やばいことをやっている。」
そういってフィロは何かを投げつけてきた。
「麻薬だ」
「え?」
「奴が作り出した麻薬だな。もう一つの問題点としてこれを【吸血姫】は黙認してたんだ。」
「終わってる。」
「そして、こいつだけがまだ青森にいる。」
「おお、」
「殺してきてくれないか?」
「いいぜ。あとメランも呼んでくれ。」
「あの子か。わかった。」
ふ~、萩原さんの敵討ちは遅れそうだが、まずは一人だ。
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