血塗られた都{3}
近未来異世界で植物魔法を短編として出したので良ければそちらも見てください。気が向いたらまた出します。
ヘカテとの会話が終わり、ぶどうジュースを飲み干す。
そんなことをしてると女が下りてきた。
「そろそろ、出発するよ、準備しとけ。」
「わかった。」
速くないか?飲んでいたのがぶどうジュースでよかったよ。いや、だからこそぶどうジュースだったのか!?。
俺が驚いてパブの人を見ると、ウインクをしてきた。そういうことか。
「ありがとな」
「はてはて、なんのことでしょうか?」
すかした顔でパブの人は言った。絶対知ってるだろ。
そんなことを思っていると、俺が遅かったのか女が呼びかけてきた。
「何やってんだい、行くよ。」
「はいはい」
女の後をおって裏道を走り抜ける。
「あんた、得意武器は?」
女が話しかけてきた。
「刀だが。」
「なら、大丈夫だね。斧とか言われたら問題だったよ。」
「室内戦なのか。」
「その通り。あ、見えてきたよ。」
「あの、意味わからん趣味の悪い魔女の館みたいなところか?」
「そうだ。」
「そういえば作戦は?」
「あたいが正面で暴れるよ。その間にどこからでもいいから中に入ってくれ。」
「ボスみたいなやつを倒せばいいんだよな。」
「そうだ、目つきが悪くて、くまがある男だよ。」
「わかりやすそうだ。そういえばメランは?」
「あの女の子は城に乗り込んでるよ。」
「城に!?」
大丈夫なのか?
「安心しな、城と言ってもその下層部だ。一般の人間も入れるところだよ。」
「ならいいが……。」
「それよりも仕事だ。行くぞ。」
「了解」
完全に館が見える位置まできて、二手に分かれた。
女は息を整えながら。堂々と歩く。
気づいた護衛がすぐさま武器を持つが……。
「邪魔だ。」
その一言ともに発射された飛翔物によって体がうずくまる。
そう、彼女の武器はハンドガン。入手経路不明のその代物は、女が堅気の人間ではないことを示す。
一方的な虐殺を繰り返す彼女のもとに、一人の男がやって来た。
「やってくれたな。」
彼女は気にせずに撃つが……
「弾かれた!?」
男は笑いながら言う。
「無視されるとは……、俺の名前は【切り裂きジャック】よくも手下どもをやってくれたなぁ」
「切り裂き…、連続殺人犯か。」
「そうだ。」
「それと、手下なのか?、そこまで気にしているようには見えなかったけどね。」
「いいや、俺は怒ってるぜ、大事なサンドバッグを倒してくれてよぉ。」
女は小さく毒づいた。
「ッチ、下種が。」
「あ?、聞こえねえな。」
「もういい、お前はここで潰す。」
「面白い、やってみろよ」
彼女の中には作戦などなかった。思いはただ一つ、こいつを潰す。
「おお、本当に誰もいないじゃん。さすが懐刀と言うところか。。」
俺は無人となった館内に入り込む。
「ここでいいのか?」
ある部屋の正面に立ちドアを開く。
そこにいたのは、その館の主人だった。
「ようこそ私の館へ。そして、さらばだ。」
部屋中がまゆばい光に包まれる。
光が収まり、見渡すとそこには人の影はなかった。
「逃げられたか、それと余計なものを残しやがって。」
そう人はいなかった。しかし。
「【上位喰種】ってわけか。吸血姫さんこれ放置していいのかよ。」
「グァァァァ」
「はいはい、正直俺今の俺ががどれだけやれるかっ把握できていないからな。試すとしよう。」
その男はアレッタとは違う場所から侵入しようとしていた。
音もなくゆっくりと部屋を制圧していく。
その行動には一つの間違いもないように見えた。しかし、男は突如向けられた殺気を感じ、計画が失敗したことをさとる。
男は口を開いた。
「出て来いよ。」
「バレてたのか。」
「当たり前だ。」
「まあいい。俺の名は【爆弾魔】クリスだ。」
「この狭い中で戦いたくないな。」
「お前が言うことでもないだろう【宮廷庭師】」
二人は顔を見合わせて笑った。
そして、
「「死ね」」
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