余は情け
青森編 第三節 山賊
湿地の村や今回のは、ぱっと思いついた物を書いているので。感想欄から『こんな町がいい。』というのお待ちしております。
「どうしてこうなった……」
俺は空を仰ぎ見て叫んだ。
なんと今、俺はとある山脈で山賊の長をやっている。と言っても追い剥ぎはたまにしかしていない。
というか人が通らない。
そんな俺たちが普段しているのは山菜を取ったり、イノシシやシカなどを狩ったりしている。
さて、ここに住んでいる愉快な山賊仲間を紹介しよう。
言わずと知れた暗殺者 メラン
「よろしくっす。」
レヴァイタンの時に船が壊れていけなくなったのでついてきた おっちゃん。
「おっちゃんはやめてくれ。」
立派な筋肉をした元軍人 萩原さん
「よろしくな。」
ちなみに軍人というのは外国での話だぞ。
冷酷メガネ 小樽 享
「何でだよ。大体俺はメガネをかけていない。」
紅一点、シカ狩りで有名だった。 織斑さん
「よろしくね~」
「あの、自分女っすよ。」
無視。
これまたシカ狩りの人 野島君
「先輩、久しぶりです。」
そして最後、中二病を患ってしまった人間 皇 瀧
「私は中二病ではないんですけど。」
「嫌だってお前のスキル【中二病】だろ、他の「厨二病」のほうの名前ならまだしもそれじゃな。」
「過ぎた過去なんだよ。気にしないでくれ」
何回もいじりまくってしまったせいか段々黒い雰囲気が出てしまったぞ。
「こいつのスキルが面白いからっていじくっちゃダメだろ。みんなやめよ。」
「いや、始めたのアレッタっすよね。」
「え、あ、いや~」
周りを見るとみんなうなずいている。逃げ道はないようだな。話を変えるしか……。
「……それより、今から今日の探索に行くぞ、あのお化けタケノコがそろそろ育つだろ。」
「話を変えたっすね。……まあ自分たちも乗ってしまったのは事実っすから。さっさとタケノコに行きっくす。」
やっぱり持つべきものはメランだな。
「そ、そうですね。じゃあついてきてください。」
一番の年少 野島君に連れられて山の中を進む。広葉樹ばかりだったのがだんだん竹林へと、変化していく。
そんな森の中で俺らが狙うのはお化けタケノコだ。
ただいま季節は夏。しかし、お化けタケノコは従来のタケノコとは違く一年中採れるらしい。成長速度も、他の四倍らしい。つまり、全ての季節で採れるのだ。
ここでお化けタケノコの説明をしよう。
お化けタケノコ
1M級が余裕で出てくる。
味は極上。
成長速度が普通のタケノコの四倍
全て解析眼で見たから信用できる。さてこれを取っていくのだが。
「どうせなら競争しようぜ、一番採れなかった人が料理を作るな。」
それを聞いて全員やる気を出したらしい。これ料理するのにめちゃくちゃ大変だからな。
「それでは、よーいスタート。」
最初に動いたのは皇と萩原さんだった。
「皇、手を組まないか。」
「いいですよ。【すべてを見通す眼】 お化けタケノコに設定。」
あ、まずい。皇が指した場所で萩原さんがどんどんとっていく。
こっちも解析で……。
「メランやばくない!?」
なんともう十個ほど採り終わっていたのだ。
「気配でなんとなくわかるっすからね」
やばいやばい、慌てて取り始めるが遅かったようだ。
「終了ーーー」
野島君の合図で終了した。
結果は
メラン 二十個
皇 十五個
萩原 十五個
野島 十個
織斑 十個
小樽 十個
おっちゃん 十個
アレッタ 九個
負けただとーー。何でだーー。
「最下位はアレッタ。というわけで、料理お願い。」
ふー、……作るしかないか。と言っても今日で食べきることが出来ないので下処理だけでよかったりする。
ま、たけのこご飯ぐらいは作るか。
まずは火をつけるところからだ。炊飯器がないので釜で焚く。
火吹き竹という空気を送るための竹を使いながら、みりんとタケノコを入れていき……。
数十分後、綺麗に焚けましたとさ。
それをみんなに運んでもらい食べる。
ご飯とタケノコの味がうまくマッチしていて美味しいのだが、俺はふと考えてしまった。
あれ?俺何でこんなことしているんだっけ?
活動報告で日程などを書いているのでぜひ読んでください。
評価をお願いします。(切実に)




