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廃れた世界の魔石取扱人  作者: 八咫
青森
15/110

幕間 英雄たちの活躍{1}

出来たー-。

 

 ここで、物語をいったん閉じてほかの人たちの活躍も見ていこう。




「さっさと逃げろ、お前」


「でも隊長、魔物が。」


「いいから早く」


 ここは、自衛隊内部。銃が効かない魔物たちが現れてからというもの内部は大きく荒れた。上層部で残ったのは数えるほどしかいない。他は逃げたか、殺されたかだ。そんな中、一つの基地で残ったこの部隊は英雄ともいえる戦いをしていた。


 やっと行ったか。あのバカが。あれだけのけがの中でどうやって戦うんだよ。そんなことを考えながら、この俺、橘律(たちばなりつ)は部下たちを指揮する。

現状、奇跡的に勢力を保っているがいつ崩壊するかわからんからな、せめてこのスキルの機能方法が分かればいいのだが。そう言ってスキルボードにさらされる、現在使えないスキル【巨氷焔狼(フェンリル)】を見ながら隆は嘆く。部下によると絶対に強いスキルらしいが……、どうしたものか……。

 そんなことを考えていると、慌てた様子で部下が入って来た。


「た、隊長、上位種が複数出ました」


 ただでさえ難しい上位種が複数だと!?、まずいな。


「以前から考えていた、撤退戦(てったいせん)を展開するぞ。」


「…っは!」


「勝てるわけがないのだよ、あの上位種が複数など……」


「……そうですね」


「みんなに伝えてきます」


 伝令係が部屋から出ていった。しばらくたった後


「隊長、準備が出来ました」


「隊長はどの位置で?」


逃げる位置か……。


「最後尾だ、そのほうが指揮をしやすい」


そんな風に答えると。当然のように部下の反論が来る。


「一回も魔物を倒していない隊長が最後尾なんて無茶です」


「違う、俺の推測だが俺のスキルは魔物を倒すことで使えるようになると考えられる」


「……い、いやでも」


うるさい奴だ、心配してくれるのはわかるが・・・。仕方ない。


「……命令だ、」


「わ、わかりました…ただ、自分も同行の許可を」


そういえばこいつのスキルは【雹豹】だったな。頼むか。


「頼む」


「はい!」


よし、準備できたか。


「撤退戦開始」


そうして始まった、撤退戦。上位種レッサーオーガは、ゴブリンたちを率いて追ってくる。最初は全く殺せなかった隊長 律にもその瞬間が訪れようとしていた。


「これで最後だ」


やっと、助けを借りずに、一体倒すことが出来た。どうだ、。慌ててスキル欄を見てみるとそこには、使えるようになっていたスキルがあった。

やばい、感激のあまり泣きそうだ、このスキルがどんなものか容易に想像できる。いくか。


巨氷焔狼(フェンリル)


「た、隊長、姿が……」


「大丈夫だ」


体が半狼になったところで、変化は終了した。本来ならもっと変身できるのだが、別に要らないだろう。それほどまでの全能感が体を満たす。


氷拳(アイス・フィスト)】連打


それだけで、魔物の数がみるみる減っていく。さらに、ただの攻撃ですら、氷が纏い、ダメージが通る。()()のレッサーオーガも危険を感じてか攻撃を開始した。しかし。


巨氷焔狼の息吹(フェンリル・ブレス)


律の口から放たれた、絶対零度の氷光線により、瞬殺される。


……終わったか、疲れた。変身を解いた俺は隊員に囲まれる。


「隊長すごいです」


「凄かった」


「うんうん」


賞賛の嵐に目を回してしまった。しかしこれなら。


「今日は休め、そして明後日からは、魔物を積極的に倒すぞ」


「「「はい!」」」


これが、行く末まで長く言われた部隊【巨氷狼の守り人】が結成された瞬間であった。


ちなみに、律はラージャに機密事項を教えたやつの隊長です。【雹豹】君だね。

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