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廃れた世界の魔石取扱人  作者: 八咫
青森
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終局 オーク街の今後

すいませんでした。忘れてた。

 

 オークロードを倒した後俺たちは町で治療を受けていた。ほんとにそういうスキルを持っていた人がいて助かった。

いや、真面目にあのままだったら出血で死んでいただろう。メランなんかもろにくらってたし……。

 そんな俺らがいるのは、あの地震で生き残った数少ないベットの上だ。緊急用の医療ベッドとして使われているそう。

 そうえば、戦いのときに手に入れたスキルのことは見ってなかったな。たしか、【陰陽師】だったっけ。たまにアニメとかで使われているやつだな。前に本で読んだことがある。

しかしこのスキル、現在は一部の権能が使えなくなっている。もちろん奥義は使えない。

他にも召喚できるものはあるはずなのだが使用不可と出ている。

しかし、そんな中でもなぜか残ったものがいる。それは、八咫烏だ。ベッドの端で烏になっておとなしくしているが……。一応聞いておくか。


「八咫烏でいいのか?」


「は、はい」


 俺に声をかけてもらったのがうれしいのか、顔がプルプル触れている。烏なのに。あれ、俺感謝されるようなことしたっけ?


「何でそんなにうれしそうなんだ?」


 八咫烏が答える。


「ふふふ、召喚された使い魔は基本的に召喚主に絶対服従です。だからこそ、いやな主人に当たってしまうとまずいのですよ。その点貴方様なら問題ない。一目見てわかるその魂の輝き。あぁこの八咫烏不肖ながら絶対の服従を誓います。」


「お、おう」


 なんなんだこいつは、ほとんど出会って間もない俺に。ちょっと怪しい奴だが俺が召喚した主だ。働きぶりに期待するが。


(本当にお久しぶりです……、このお方は気づくのでしょうかあの時助けた烏だと、いやないでしょうね。あ、ヘカテ殿このことは黙ってていただけますか、)


<秘匿回線で入って来たのによくわかりましたね>


(バレバレですよ。何で人の頭をのぞこうとするのか……)


<普通の人ならできませんが……、貴方ならできるような気がしたので。>


(まったく…。ヘカテ殿一応あなたにもマスターの副官として敬意を表しますが。マスターの右腕の位置はもらいますよ。人の頭をのぞいた対価です。)


<しょうがないですね、しかしにその座をはあなた次第ですよ。他の召喚されるはずだったものもいるのでしょう。>


(太古の知り合いですがね。ま、私は不敗ですから。問題はありませんよ)


<……気をつけてください>


 そんな会話が行われている中、蓮は全く違うことを考えていた。


 さて、これからのことについて考えていくか。この街はどうすればいいのだろうか。オークは上位種を除いて残しておいた。あれで、ラージャさんが協力してくれるようだし肉の安定供給ができるだろう。

 後は、【領主】スキルか。実はこのオーク街と呼ばれている範囲は一つのスキルによって覆われている。そのスキルは【魔物除け】だ。

 魔物除けとは魔物が意識して攻撃してこない限りは。魔物が自然にその場所を避けてしまうというとんでもないスキルだ。

 レジェンドスキル【領主】にはそのスキルが入っている。ちなみにこの傷を治してくれたのもその人でそれも【領主】の力かと思ったら、その人は二つのスキルを持ったらしくて、もう一つの力だと教えてくれた。

 いや、いいおっさんだったな。ナイスミドルだった。ちなみに、今からその人と会談があったりする。お、ちょうど来たようだ。


「こんにちは、ケガは大丈夫そうだね。」


「はい、おかげさまで」


「今日は、これからのことについて話し合いたいだったけ」


 俺は体を八咫烏に支えてもらいながら起こす。八咫烏のことについては、途中で合流した仲間だと言っておいた。


「はい、お願いします」


「まず、この町の運営です。このまま何もしなければいずれ殺し合いが起きてしまいます。これを防止しするために私たちは魔石を利用した貨幣などのシステムを作りたいと思います。


 ゴブリンなどを倒して得ることが出来る魔石をラージャがとって来たオーク肉と交換するシステムを作る。

 ↓

 成功したら、ほかの物も取引ができるようにしていく。


 大まかにはこんな感じです。これをだんだんと普及させていきたいんです。」


「なぜ。魔石なんだ?魔石には価値がないだろう。システムが構築されて時間がたった後ならばいいが、それと、貨幣については今回確認された、金貨、銀貨、銅貨があるだろう。」


 それは、オークロードを倒したときに出た宝箱である。

何で、いきなり宝箱が出てくるのかは理解が出来ないが…。今回も“そういうもの”で納得するしかないんだろうな。

上位種に限らずそういった貨幣は出てきているようで、徐々に浸透していきそうだ。わざと、プロセスを一個抜いてみたが……、さすがに気づかれたか。


「説明が足りませんでした、実は私のスキルは【魔石取扱人】というスキルです。現在価値がない魔石を使いものと交換することができるスキルです。これを利用して


魔石→お金に交換→物という感じにしていきたいのですよ。


先ほどお金を除いたのは今現在はこの貨幣が出回ってないので、今は物々交換として、進めていきたかったからです。


「なるほどな。しかし【魔石取扱人】か。仕組みは理解した。全面的に支援させてもらおう。」


「自分が言うのも何ですが、こんな賭けをして大丈夫ですか。」


正直俺全然伝えてないぞ。


「ギャンブルは得意でね、これくらいなら問題ない。すぐに取り掛かるとするよ。では、お大事に」


そう言って領主さんは出ていった。あ、しまったまた名前聞き忘れた。さて、明日にも青森に出発だな。頑張らなければ。

というか、領主さん、あのシステムを一日で作り上げれるとか言ってたが大丈夫なのだろうか……。


評価お願いします。どうかあなたの清き評価を。

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