オーク街{7}
2日に一回できないかも。
俺は【不完全なる図書館】の準備を始めた。せっかくだし【不完全なる図書館】の発動条件を教えておこう。発動準備を始めたところから半径二メートルの円の間の中に入っている状態で10分間いるというものだ。〝そこまで難しくないんじゃ〟と思うかもしれないが戦闘中に10分はきつい。さてそろそろお出ましか。
地面がきしむような音を立ててオークキングが姿を現した。その大きさはゆうにオークジェネラルを超えている。
【不完全なる図書館】
待つ道理もないので、すぐさま放った。紙の暴風が終わった後、確認しようと見に行ったその時、腹部に焼けるような鈍い痛みが襲った。
気づいたら俺の目線は上を向いていた、となると豚王はあれを耐えきったのだろう。
やばいな、先ほどの将軍との戦いで疲労がたまって動けないっていうのに。次があったらもっと事前調査をすればよかったな。あるのかわからないが……。
<マスター、呆けている場合じゃありません。しっかりしてください>
(そうだな・・・、ありがとよ)
受け身を取りながら体勢を整える。
【流し火】
攻撃を受け流しながらダメージを与える技だ。ってかこれでも受け流せないダメージ量が来てるじゃねえか。俺が絶えている間にメランとラージャさんに攻撃してもらおう。
「メラン、頼む」
「いくっす」
【常闇の夜】
突如、黒色の空間が現れ、その中でメランがダメージを蓄積させていった。
「これでも倒せないっすか」
【蛇眼】 【蛇毒生成】
「無理っすかー-」
弱らせることには成功したか。
【瞬弾】 【弾あられ】
ラージャさんの技が突き刺さる。が
【豚王】
あれこれってもしかして将軍が使ってた、自己強化じゃねえか。やばいかも。
【オーク殲滅者】出力マックス・・・これでもダメか。何とか持ちこたえている感じか。
【土石流】
って土石流をまじめに出すなよ。さっきの物理魔法はもう使えないし。そのときラージャさんの悲鳴が聞こえてきた。なんとハイオークの集団が結構近くによってきてしまっていたのだ。
「私は大丈夫だから集中して」
ラージャは武器を鈍器に変えて戦う。
「メランそっちー-」
【怨霊石】
目の前でメランがやられた。ほとんど被弾していなかったメランがスキル一発で倒れるとは……。
王はもう一度スキルを発動しようと準備している。
<ヘカテ、どうすれば>
(打つ手なしです。もうあれにダメージを与えることが出来る魔法は使えません。離脱もできなさそうですし)
ヘカテが言うならそうなのだろう。これで、おわりかな。短かった人生だ。
《確認しました、以前から解析が進められていた権能が、解禁。【主人公】が解禁されました。》
このタイミングか!!。俺も全くよくわからんがとりあえず使おう。
《【主人公】が発動。ランダムで権能を選択。【オーク殲滅者】が選ばれました。ユニークが出る確率は0.1%です。実行しますか?》
《YES OR NO》
<スキルや権能を犠牲にして新たなスキルをとれるスキルのようです。>
【オーク殲滅者】は大事な手札だが。現状、打つ手なしだ。これしかねえだろ。
「YES」
《確認しました、スキルの構築開始》
そういえば、言ってなかったな。俺はガチャ運、それも初回ガチャだけはめっちゃいいんだ。だからこそ0.1%ならば、必然的に当たる。
《確認しました、ユニークスキル【陰陽師】 確定。》
ほらな、そしてこのスキルがどんなものか前からあったようになじむ。さて行くか
「神々の導き手てにして不敗の神。 【召喚 八咫烏】」
なぜか禍々しい演出が起こって。
「お初にお目にかかります」
出てきたのは執事服の若い、精悍な顔をした男だった。
「時間がない、手伝ってくれ。」
「わかりました 【神武一体】
俺の服に陰陽師の定番服ともいえる服が装着される。そしてどこからともなく取り出した符を取り出して。
「陰陽の神、方位神降臨続けて、基本にして奥義」
【五芒星】
方位神それは、陰陽をつかさどる神だ、それを符に吸収してエネルギーに変換、オークキングにぶつける。そして。
オークキングは倒れる。符に力を吸われそこで息絶える。
蓮が【陰陽師】を引けたのは、偶然かはたまた必然だったのだろうか。それは、神ですら知らない。
やっと【陰陽師】だせた。皆さんが好きな神様は何ですか。コメントで言ってください。(日本の神様) 八咫烏だー--ヾ(@⌒ー⌒@)ノ




