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廃れた世界の魔石取扱人  作者: 八咫
inヨーロッパ
100/110

訓練{3}

術師の魔法によって意識が沈んだあと、俺たちは人形の体に乗り移っていた。


「成功だな。どうだ感覚は?」


「めちゃくちゃ脆いな。こんな感覚なのか。」


最近でもないがこの世界についてわかったことがある。

魔力を多く持つものほど身体能力が上がるらしいのだ。

魔力の上げ方についてはよくわかっていないが魔物を倒せば微増はする感覚がある。

だからこそこの世界の人類は魔物を倒せば倒すほど強くなっているのだろう。

そういう意味では訓練より魔物を倒す方が手っ取り早いのではと思うが・・・・・・。


俺の表情を読んだのだろうか、すぐに俺の疑問に答えてくれた。


「魔物を倒す方が手っ取り早いと思うかもしれんがこれは今後のことを考えている。力があってもそれを御せる技術がなければ力に振り回されて死亡するからな。今回に関してはお前たちと俺だけで最悪なんとかできる規模が相手だ。」


「なら大丈夫だ。」


それもそうだな。技術を先に磨かなければ手に入れた力も意味がない、いや、負担にしかならないだろう。


訓練場は避難民が住んでいる場所の反対側にあった。

スキルや魔法などは使えるので普通の人よりは早く走れるが遅い、遅すぎる。

他の二人もやりづらそうに動いていた。

同じく人形でいる死霊術師は特に不便そうでもない。


「そういえば、名前を聞いてなかったな。」


「そうだな、クトとでも呼んでくれ。」


やはり名前に関してこの世界の人間たちは無頓着だ。

俺と同じように直感で考えた名前を使っているのであろう。


そういえば、フィロは日本人だが、もとからあの名字と名前を使っているらしい。

ロシアの血が流れてるとかなんとか言っていた。

旧世界のときの名前はどうしたんだよ、と突っ込んだが、そもそも学校などの公の場に出たことは一度もないらしい。市役所に提出もしてないらしい。いや、母や父自身も提出されなかったらしい。

その中でひたすら父の仕事を学び、10歳にも満たずに人を動かすスキルを身につけた。

想像ができんが、生まれたときから身につけてきたのならサラに対して言った言葉も納得できるものだ。


特殊すぎる家系だ。いや、俺の家系もだいぶおかしかったから人様のことは言えないな。

叔父さんや祖父は生きているのだろうか?ヨーロッパに住んでいたらしいから会えるかもしれないな。

まだ未婚で若いの28歳の叔父さんを思い浮かべながら俺たちは場所についた。


「あー、今から戦闘訓練を受ける人達はしっかりと聞いてくれ、これからお前たちに戦闘技術を教えてくれる3人の教官だ。」


続いて俺たちが出ていくがまだ若いのもあって疑問の声が出ている。


「若いと思って侮るなかれ、コイツラの肉体は俺の人形に魂を移しているだけで本来は見ただけで違うとわかるが、まぁお前たちには無理な話だ。とりあえず2対1で戦ってくれ。


俺vsメランとヴィアか?

召喚できない今の状態だと不利なんだが・・・・・・。


「やるっすよ。」


「そうだね。すぐ始めよう。」


しかし、時間は待たない。

クトの合図とともにメランとヴィアが突っ込んできた。いや、いきなりスキルで背後を取られたから突っ込んできたという表現はおかしいのかもしれない。


【魔符:鳴蝶】


音が衝撃波となって二人に襲い掛かるがどちらも対して気にしない。


【縮地】


衝撃波が来るタイミングでヴィアが次元をまたぐスキルを使ったのだ。


【魔符:群郭鳥蟲】


流石に俺でも前後の攻撃に耐えきれるわけがないので足止め用の蟲や鳥を出しておく、スキルの特性上、戦いやすいメランの方が良いだろう。


速度は強化合わせると同等ってところか。粘られると厄介だから、さっさと終わらせたいんだがそれが通じる相手ではないんだよな。


【玄武】


愛用の弓を召喚し、一寸の狂いなくメランに放っていった。

一本一本が高威力のため安易に近づくことが出来ない。疑似的な盾の召喚をしていることで短刀を投げてくるのを防いでいる、


近づけば勝てる、そう自負があるからこそメランは歯がゆい思いがあった。



面白いと少しでも思ったら評価お願いします。

広告の下の☆を押すだけでいいので。

物凄くモチベになり、書くスピードが上がります。

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