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序章 始まりは、くじ引きで
大統領:「では、始める。」
巨大な箱から大きなクレーンで、1枚の紙が選ばれた。
そして、紙に書かれた名は・・・。
司会者:「茶名 曽我宗和。」
大統領:「茶名?」
文部科学大臣:「茶名は、茶道の階級で、指導者としては一番下に当たるかと思います。」
大統領:「では国民諸君、曽我宗和を私の茶道の師として任命することをここに宣言する。」
文部科学大臣:「茶名ですが、良いのですか?」
大統領:「問題ない。これが、今のこの国の制度なのだから。」
文部科学大臣:「わかりました。」
司会者:「茶道は、茶名 曽我宗和、曽我宗和で決まりました。」
全世界に配信されたその言葉は、私のこれからの人生を決定づけたのだった。