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プロローグ 人を殺すということ

 人を殺すことは、きっと悪いことなのだろう。


 なぜ人を殺すことは悪いことなのか。


 例えば、誰だって殺されたくはないのだから他人を殺すべきではないだとか。人命の価値は他のあらゆるものよりも重く、そして尊いものだからだとか。私たちの生きているこの社会を維持するためだとか。とにかく、駄目なものは駄目だからだとか。


 おそらくだが、そのどれもが正しい。そんなことを真面目に考える時間も、高名な有識者のように得意げな顔で議論をする時間も無駄でしかないくらいに正しい。というよりも、正しくあるべきなのだ。


 人を殺すことは悪いことだ。当然だ。わざわざこんなふうに明言するまでもない。他人の命を奪うという行為が善いことであるはずがない。


 けれど、私はその悪いことをした。つまりは、人を殺したということだ。


 どうして私は人を殺してしまったのか。


 そうしなければ救われないと思ったから。


 それだけが自分を救う手段であると信じたからだ。

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