う し ろ
今日も、いる。
私の後ろに、誰かの気配。
気付いたら、だめ。
気付かぬふりをして、キーボードを、叩く。
カチャ、カチャ、カチャ、カチャ…
やっぱり、いる。
絶対、いる。
私の後ろの、誰かの気配。
気付いちゃ、だめ。
気付いてないよ、私。
カチャ、カチャ、カチャ、カチャ…
いる。
私の後ろ。
誰。
やだよ。
やだよ。
カチャ、カチャ、カチャ。
手が、止まる。
音が、消えた。
いる。
私の、横。
絶対、いるのに。
身動き、できない。
キーボードの上で、両手を開いたまま、動けない。
カチャ、カチャ、カチャ、カチャ
開いて動かぬ、私の両手の下で、キーボードが音を立てた。
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
声にならない悲鳴とは、こういうことか。
気を失いそうになるのを、必死にこらえてキーボードから目線を上に上げた。
そ こ に は
ごじ
…ごじ?
よく見ると、物語を書いていた小説作成ページに、誤字があった。
しかも飛び切り恥ずかしいタイプのやつだ!!!
「うわああああ!!!ありがとうございますぅううううう!!!」
その日以降、私の誤字はずいぶん減り。
今では物語の流れすら変える修正をいただけるようになった。
はて、今私の書いている物語は。
誰が、書いてる、ものなのかな…。