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復讐のだいいっぽはまおうのぶりょくぞうきょうといやしから!

「お前、テオがいたら無敵じゃね?」


「違いますわよ」


 テオがいても婚約は破棄されましたわ。それに王家について口出しは一切できないとテオは言いましたもの。

 人は身分によって所属する場所は違います。


 テオは執事、その領分は領分です。


「テオは執事以上ではありませんもの」


「わけがわからんが……わかった。しかし予算確認と後はなんであの執事、生産性の向上とか、武力増強とかやってるんだ?」


 予算と食糧、人の質、後は武器も足りないし、それに……なにやら男の人ばかりで女性がいないせいか衛生が全くでしたわ。


「テオはうちの領地経営にも関わってましたもの」


「っていうか執事いなくなってお前の家大丈夫?」


「数ヶ月ならなんとかなりますわよ」


「はぁ」


 魔王の威厳って全くありませんわ。普通の男の子ですわよ。

 突っ込み役以外に魔王としての威厳はありませんの?

 魔王としての威厳を回復も一つの……。


「テオは部下を手なずけたし、後俺の教育を請け負うとか言っているし、あいつの過去……」


「執事ですわよ」


 そういえば執事養成学校時代の同級生が宮廷魔法使いさんだったり、王様の過去を知っていたり、テオの昔も謎ですが、男の過去を探ってはいけないとお母様もおっしゃってました。


「お前の復讐を手伝うとは言ったが……」


「テオはお世話焼きさんですから」


「取りあえずはお前の執事のことはわかった。お前、こんなことしていていいのか? 魔法学園は7歳から入学だろ?」


「婚約破棄されたせいで、入学は一年延びましたの」


「そっか……」


 魔王城はうちの国より大分離れてましたが、テオの魔法ですぐ着きましたわ。

 テオは普段この移動魔法は使いませんけど……。

 私の家の話をすると、テオはお父様の小さい頃からいましたのとの言葉にあいつ何歳だ! とまた突っ込みが入ります。


 私がいたシュノーデンという王国は平和で豊かでした。

 この魔王城はもっと北にあります。

 うちの王国は南ですから、大分離れてはおりました。


 テオはたまに移動魔法で色々な所に連れて行ってくれましたが、どうもこれ内緒なのです。

 あ、言ってしまいました。


「うーん、お前が帰らないと俺は公爵令嬢誘拐犯に……」


「テオが何とかしてくれてますわ」


 テオに頼りっぱなしですわ。でも家にいると疲れてきましたの。

 ふっここにいると生きているという感じがしますの。


 年齢が同じ位の方なんていませんでしたから!


「お前友達は?」


「お勉強に忙しくておりませんわ」


「俺もだがお前も寂しいな……」


 ロッドさんはずっと魔王としての仕事をしていてお友達はいないそうですわ。

 魔王としてというよりお勉強がメインらしいです。

 だってまだ10歳ですものね。


「もう少し親父が倒されるのが遅かったらなってみんな言ってたがしかたないよな」


「ご飯食べて元気してくださいまし!」


「このパンケーキって俺昔、食べたことがあるような」


「テオが作り方を教えてくれましたの!」


「うまいな!」


「えへ」


 パンケーキは小麦粉、卵、牛乳、などなどを混ぜて焼くだけの簡単なものですわ。

 凝った作り方のものは私がまだ未熟なせいかつくれませんの。


「うわあふわふわだ。一度お袋がこんなの……」


「お母様が作られましたの?」


「うんたまにな」


 魔王さんのお母様もパンケーキを作られますのね。

 私よく焼くのを失敗しましたが、今日は上手く火力が調節できましたわ!

 フライパンをテオがいいものを手に入れてくれたおかげですわ。


「シロップとバターをたっぷりかけて食べますの!」


「ふかふかだ!」


 これまでの道のりは長かったのですわ。でも王太子様に食べてもらうために頑張ったお菓子作りの腕。 ここで披露するとは思いませんでしたわ。


「今度クッキーを焼きますわ!」


「楽しみにしてる!」


 うーん、お茶の時間は私がしきるといって大量にパンケーキを作りましたが、もうないようです。

 テオが涙を浮かべて食べてますが、お嬢様が私のためにとか……大げさですわよ。


 うーん、こういう癒しすらなかったって劣悪だったんですわね。

 環境改善を図るべく、改造計画をまた私は立てるべく魔王城をまた回ることにしたのです。


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