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復讐だいよん

「取りあえず、お前の部屋はあいつと一緒に用意した。だからあまり思いつめるなよ」


「どうしてそんなに優しいんですか?」


「ん、まあお前が酷い目にあったっていうのはわかるし、俺も子供って馬鹿にされるのはすかんからな」


 魔王様の子供は魔王様で、大体受け継がれてきたとのことです。

 だから必然的に魔王になったが、あまり向いてないかもなとロッドさんは笑います。


「勇者が魔王を倒すのは世界を守るためって私聞きましたわ」


「なんというか、これって順繰りに回ってくるんだよ。魔王が勇者に倒され、勇者を魔王が倒すまではいかないが害するっていうか、世界って平和すぎるとどうも駄目らしくてさ、そういうのも必要だって親父が言っていた」


「どういうことですの?」


「俺もそこまではよくわからないが、また新たな勇者が俺を倒しに来るらしい」


 どうも数十年ごとにあるってロッドさんが言ってます。魔王城は所々崩れていますし、宝物もありません。ぼろ……。


「ぼろくて悪かったな、広いだけだ」


 ロッドさん曰く、勇者に壊された所はなおすお金がないそうです。

 四天王という方達も日銭を稼いでいるそうです。

 数年前という単位で勇者に襲われたところだから仕方ないとのことでした。


「私が生まれる前って……」


「一応俺、人間年齢30歳」


「おじさまだったんですね」


「悪かったな、人にしたら10歳だ。だからお前と変わらない」


 私はそういえば年齢が離れすぎていると王太子様に言われましたが、この人とも23歳年齢差が……。

 そういうとだから人間にしたら変わらないって言われましたよ!

 赤い目はとても綺麗でルビーのよう、黒髪はベルベッドみたいにすべすべ。

 顔だけみたらとても綺麗なんですけど言動がだいなし……。


「お前、子供みたいだって思ったら大人みたいなところもあるな」


「一応公爵令嬢として教育されてますから!」


「そうか、でもあまり早く大人になってもいいことないぞ」


 とことこと私とロッドさんは魔王城の廊下を歩いています。テオ曰く、お掃除をしないと住めないらしいですが、でも割と日辺りはいい方だと思います。


 黒ずくめの服を着て、魔族さんたちに囲まれて暮らしている魔王はもっと恐ろしい人だと聞いてましたが……。


「普通の男の子見たいですわ」


「一応普通じゃない、魔力はある」


「そうですか」


 話してみると普通の男の子で、それに私とテオに突っ込みをいれるところなてうちの弟みたいです。

 弟は今5歳、とても可愛いですが生意気ですわ。

 私は王太子様の優しい所が好きでしたが、母上曰く、優柔不断といわれてましたが。

 男性は優しい方が理想だったのです……。



「う、うぐ……」


「だから思い出して泣くな! 俺は女の涙に弱いんだ……」


 魔王というものは冷酷無比であれって言われていたそうですが、お母様曰く女の子は泣かして行けないと言われて育ったそうです。

 優しい子なのに魔王の後継ぎって……。


「魔王向いてないと私は思いますわ」


「仕方ないだろう、成長したら俺が一番魔力が強い、それに勇者に倒されるのは俺だけで十分だ」


 どうも魔力が高い方が王になり、勇者に倒されるようです。

 もう勇者は生まれてる頃らしいとため息をつくロッドさん。


「テオが鍛え直してくれますわ!」


「まあ期待しないで待っておく」


 案内してくれた部屋の扉が開いた途端あんぐりと口を開けるロッドさん。

 私の部屋そのままが再現されていました。

 うわあお気に入りのベッドもそのままですわ。


「お前の執事一体……」


「うわああ、ぬいぐるみさんもそのままですわ!」


「……俺頭痛くなってきた」


 魔王城に来て一日、私の部屋もきれいになり、これから復讐計画をたてます。

 でも俺もう今日は寝るとロッドさんはふうとため息をつきながら出て行かれてしまいました。

 テオはいつもこうですけど何かおかしいのですかね? よくわかりませんわ。


 

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