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やれやれ、ギルドに着いたぜ

 感謝感謝の毎日更新です((o(^∇^)o))

 道中俺たちの強さに気付かないモンスターが襲ってくることもあったが、そのたびに俺がふうと一息吐くだけで彼方へ吹っ飛んでいったぜ。

 やれやれ、俺は無意味な殺生は嫌いだからな。


「さすがですぜぇナロウの旦那ぁ!」


「俺たちなら数分かかるモンスターにだって拳一つ振るう必要もないなんてなぁ!」


「しかも殺しはしないなんて、旦那は聖人の鑑でござらぁ!」


「ぬぼぼ」


「素敵! 抱いて!」


 やれやれ、俺が抱くのは抱負だけだぜ。

 世界を救ってみせるってな。


「素敵! 抱いて!」


「か、かっこいいぜえ旦那ぁ!!」


「いかした洒落だぜぇ!」


「俺も抱かれてえぜぇ!」


「ぬぼぼ! ぬぼぼ!」


 そんなこんなで徒歩で数十分かけて街に着いたぜ。だだっ広い草原の真ん中にあるなんて、よほど強い戦士がたくさんいるのか、モンスターが襲ってこないのか謎だが面白そうだぜ。


「おいそこのお前! 見ない顔だな、何者でありますか!」


「おい衛兵の兄ちゃんやぁ! その態度は失礼じゃねえかぁ!?」


「ひいいい!」


「よせ」


「だ、旦那ぁ!?」


 この衛兵さんはそういう仕事だぜ。からかっちゃいけねえなあ。


「この街には初めて来たんだ。ギルドに入りたくてな」


「さ、さすがだぜ旦那ぁ!」


「いかに自分が凄かろうと、相手と自分の立場を弁えるなんてぇ!」


「俺たちとしたら、自らの力に溺れていたぜぇ! 情けない話だぜぇ!」


「ぬぼぼん!」


「ナロウ様素敵! 抱いて!」


 衛兵さんも目を見開いて俺を見つめたぜ。やれやれ、困らせるつもりはなかったんだがな。


「こ、このA級冒険者様方にこれほどまで慕われていらっしゃるとは、あなた様は何者でありますか!?」


「新参さ。通行料はいくらだい?」


「そ、そんな! あなた様のようなお方からお金を頂戴するなどと!」


「なんだと衛兵の兄ちゃんよぉ!? ナロウ様からみかじめ料をチャリンチャリンされていただこうなんて傲慢なあ!!」


「そうだぜぇ!」


「やっちまうぜぇ!?」 


「ひいいい!!」


「ちょっと、あなたたち!」


「やめないか」


「「「な、ナロウの旦那ぁ!?」」」


 ゲッヘをたしなめる。やれやれ、血の気が盛んだぜ。


「それが彼の仕事なのだ。俺はあくまで客、それを忘れてはいけない」


「そ、そうでしたぁ! 俺としたことが、そんな大事なことを忘れるなんてぇ!?」


「申し訳ねえぜ衛兵の兄ちゃん!! この通り、許してくれぇ!!」


「わ、私のような衛兵にも寛大なる優しさ! ありがたき幸せであります!ぜひとも無料で通って下さい!」


 やれやれ、そんなわけにもいかないぜ。チートでお金も持っている俺はマジックテープ型の財布を取り出したぜ。


「バリバリという音が脳に響くぜぇ! これはなんてもんなんだぁ旦那ぁ!?」


「俺の愛用の財布さ」


「素敵! なんてお洒落な財布!!」 


「斬新なデザインをしていやがるぜぇ!?」


「旦那ぁ! 俺もこれが欲しいぜぇ!」


「ぬぼ」


「衛兵も欲しいであります!」


 やれやれ、それはこの街の雑貨店に頼んでくれ。


「この街の雑貨店のことも考えてくださるなんて、素敵!」


「これは売り切れ不可避だぜぇ!」


「この街のトレンドになるぜぇ!」


「いや、世界に轟くだろうぜぇ!!」


「ぬーぼー」


「衛兵にも流行るでありますよ!」


 やれやれ、俺は財布から銀貨5枚を出して衛兵に渡したぜ。


「迷惑かけちまったからな。とっておいてくれ」


「す、すげえぜ旦那ぁ! 俺が払うべき迷惑料を払っちまいやがったぁ!」


「お前達は俺についていくと言った。ならば俺はお前の上にいる立場、しかるにお前達の迷惑は俺が償うべきであろう」


「くううう!! 涙が溢れて尽きそうだぜぇぇ!」


「このご恩、一生をかけて償う所存だぜぇ!!」


「何度生まれ変わっても忘れぬよう魂に刻むぜぇ!!」


「ぬぼーんぼ!」


「素敵! 激しく抱いて!」


「なんと素晴らしきお言葉と行い……! この衛兵、感涙であります! 恥をかかせぬよう、受け取らせていただくであります!」


「俺も反省したぜぇ! だから俺も金を払うぜぇ!」


「俺もだぜぇ!」


「俺もだぜぇ!」


「ぬぼぼ!」


「私も!」


 やれやれ、これじゃ衛兵さんが儲かちまったな。


「ギルドはこの通りを真っ直ぐであります! 私も応援させていただくであります!」


「ありがとうよ。俺も衛兵さんを応援するぜ」


「ははああ!! ありがたき幸せでありますうう!!」


「兄ちゃんも頑張れよぉ!」


「応援してるぜぇ!!」


「旦那ぁ! 行きましょうぜぇ!!」


「ぬ」


「……あ! あれがギルドですよ!」


 こうして俺たちはギルドに着いたぜ。やれやれ、俺の伝説が始まりそうだぜ。

かなり大変ですが

らくちんな話など

みせられないので

そうならないようにしないと

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