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PRICE-プライス  作者: タヌキ
8/8

03

一方その頃レイラは南区の大通りにいた。


「•••どう、しましょうか」


いつもと変わらない無表情だが、内心はとても焦っていた。

監視役として対象をこうも簡単に見失うなど、あってはないことだからだ。

もう一度南区の大通りを見回すが、やはりウィルの姿がない。


「まだ広場にいるかもしれません。ですが、戻って入れ違いになればとても面倒臭い」


うーんと唸って考える。

しばらく考えた結果。


「はい、ここで待ちましょう。迷子になった時の鉄則です。ついでに買い物もしたいですし」


焦りはどこかへ消えてしまっていた。

レイラは恐ろしくマイペースな人間だった。


「そろそろ冬も近いですし、防寒着が欲しいですね」


目に付いた服屋にふらふらと引き寄せられていく。

南区の店舗はどれも簡易式で、布が壁代わりになっている屋台のような形だ。

多くの人が狭いスペースで商いをしている。

その内、肌黒の男店主がでんと構えている店に向かう。

レイラの行きつけの店だ。


「お、またあんたか。今日は財布持ってきたんだろうな」


「当然です。神に仕える者、そう何度も同じミスはしません」


「何度も? おかしいな、おれはもう両手では足りないほど覚えがあるんだが」


「•••」


いつもと同じように







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