第005話
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「くっ!これでどう!」
私は杖をオークの喉元へ突き入れた。この一撃で、オークは首の骨が折れてしまったのだろう。よろよろと後ろに下がった後、仰向けに倒れ、そのまま動かなくなってしまいました。
「カリーネさん、終わった?」
「お、終わったわ。どうやらレベルもある程度上がったみたい」
「まぁ、まだ10レベルには届いていないですけどね」
「また次の集落に行くの!?」
「いいえ、もうオークの集落はありません。オーガの集落に行きましょう」
ちょっと待って。オークとオーガ、語感は似てるけど、全然違う魔物よ。オークは豚人間、オーガは鬼。見た目からして違いすぎ。
そんな私の気持ちを知ってか知らずか、リリンちゃんはゲートで捕えられた女性達を自分の村に送り届けている。一番近い村じゃダメなのかな。
「だって、私の村人手不足なんですもん」
「それは分かってるけど」
「それに、あの村の近くで襲われたんですよね。今はオークやオーガ倒してますが、また襲われるかもしれません。そんな状態で、その村に居たいと思いますか?」
助けた人達の事は、ちゃんと考えていたようです。でも、私達の事はちゃんと考えてないようです。
結局、オーガの集落は二手に分かれず、一つ一つ全員で潰していくことになりました。先頭はリリンちゃん。気配探知で斥候役もできるし、集落の場所もわかっているそうです。2番目からはゲネート、私、クワイトの順で進んでいく。
「さて、この先がオーガの集落その1です。上位種はいないようです。数はだいたい40体くらいですかね。私とカリーネさんで補助しますので、クワイトは右から、ゲネートは左から殲滅してください」
「ちょっと待て。俺も殲滅なのかよ」
「攻撃魔法あるじゃないですか」
「近接はどうすんだよ」
「そうならないようにしましょうよ」
リリンちゃん、なかなかのどSっぷりです。まぁ、私は補助しかできないので、クワイトとゲネートに物理耐性強化をかけておきます。
「んじゃ、私の方は、左側に水魔法で足場を崩しましょうかね」
あ、ちゃんと考えているんですね。左側に行ったゲネートの前方に水魔法で足場を崩して行ってます。
「おりゃあ!」
「ファイアボール!」
不意に水魔法で足場を崩されたオーガが戸惑った隙をついて、男どもが左右からオーガに攻撃を仕掛けていきます。クワイトもレベルが上がったのか以前に比べて動きが早く、オーガも一太刀で切り倒して行ってます。あ、よく見ると剣に切れ味アップの補助魔法がかかってました。リリンちゃんが前もってかけてたようです。
「カリーネさん、土魔法でやつらの足元に落とし穴を作りましょう。右側はクワイトが動き回っているので、左側をやっちゃってください」
「わ、わかったわ」
足場がドロドロになった状態の地面を、更に2メートル程下げます。それでも体長が3メートル以上あるオーガの胸より上は出てしまいますが、そこからすぐに出るのは難しいでしょう。
「おっ、ありがとよ!ファイアランス!」
ゲネートが、ここぞとばかりに穴の中にいるオーガ達に炎の槍を打ち込んでいます。うーん、なんか一方的な戦いですね。あれ、リリンちゃん、どこに行ったのでしょう。
「よっと、やつらがため込んでいた強奪品を持ってきましたよ。やっぱり、かなりの商隊が犠牲になっているようです」
ゲートを開いてリリンちゃんが戻ってきました。手ぶらなのは、荷物をインベントリに入れているからでしょう。でも、こんなに王都から近いのに、随分と被害があったのですね。
「リリンちゃん、終わったぞ」
「こっちも終わりだ」
クワイトとゲネートが戻ってきました。彼らも無傷です。オーガって1体倒すのもパーティでないとできないって話なのに、こんなに簡単で良いのでしょうか。
「オークでレベル上げした成果ですね。では、次に行きましょう。次は上位種が居ますから、私が上位種、3人でそれ以外を倒してください。上位種は3体、それ以外は50体います」
そうでした。オーガの集落って3つあったんでしたよね。あと2つ、頑張って殲滅してレベルアップです。
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オーガの集落を殲滅し終えた私達は、王都近くの村に戦利品を分け与えておきました。これで少しは余裕もできるので、後は冒険者でも雇って周囲に盗賊や魔物が出ないよう警戒してもらえば良いでしょう。
そう言えばこれ、レべリングでしたよね。ステータスを確認してみましょうか。
名 前:リリン
種 族:人
性 別:女
年 齢:10
レベル:129 (+1)
称 号:勇者、転生者、竜殺し、神の友達
体 力:1000005 (+5)
魔 力:1000006 (+5)
知 力:1002 (+2)
攻撃力:56003 (+3)
防御力:78003 (+3)
敏捷度:36002 (+2)
武 器:木の棒(実は魔法で物凄く圧縮した丸太)
防 具:革の鎧、革のブーツ、布の上着、布のズボン
スキル:
全属性魔法Lv.10、取得経験値増加Lv.10、全状態異常耐性Lv.10、鑑定Lv.10、隠蔽Lv.10、気配探知Lv.10、魔力制御Lv.10、魔力探知Lv.10、投擲Lv.10、魔眼Lv.10、限界突破、魔法創造
名 前:クワイト・シュトーベン
種 族:人
性 別:男
年 齢:25
レベル:42 (+12)
称 号:騎士
体 力:106 (+6)
魔 力:15
知 力:10
攻撃力:80 (+4)
防御力:84 (+2)
敏捷度:21
武 器:鋼鉄の剣
防 具:プレートメイル、布の上着、布のズボン
スキル:
烈火斬Lv.4、氷雪剣Lv.3、真空斬Lv.5、閃光撃Lv.2
名 前:ゲネート・ザイネル
種 族:人
性 別:男
年 齢:28
レベル:45 (+12)
称 号:魔法使い
体 力:23 (+2)
魔 力:124 (+6)
知 力:41 (+2)
攻撃力:14
防御力:70 (+2)
敏捷度:16
武 器:魔力増加の杖
防 具:魔法耐性向上のローブ、布の上着、布のズボン
スキル:
風魔法Lv.5、火魔法Lv.4、水魔法Lv.4、土魔法Lv.3、無属性魔法Lv.2、鑑定Lv.4、隠蔽Lv.3
名 前:カリーネ・ワライネル
種 族:人
性 別:女
年 齢:23
レベル:38 (+14)
称 号:神官
体 力:14 (+1)
魔 力:150 (+5)
知 力:40 (+6)
攻撃力:8
防御力:94 (+1)
敏捷度:12 (+1)
武 器:癒しの杖
防 具:魔法耐性向上のローブ、革のブーツ、布のワンピース
スキル:
土魔法Lv.3、無属性魔法Lv.4、回復魔法Lv.4、鑑定Lv.4、隠蔽Lv.2
うん、ちゃんと上がってますね。でも、上り幅が私に比べて少ないですね。
「リリン様、こんなにして頂いても、私共にはお返しできるものがありません」
村長がそんな事を言ってますが、元々は王都の兵がやらなくちゃいけない事なので村の人に見返りを求めるつもりはありません。捕えられていた女性の方々は私の村に行ってもらってますし、分け与えたものも全部ではないですから。
「いえ、良いんですよ。私達は旅の途中ですので、後は皆さんでこれを元手に冒険者を雇うなり、防壁を作るなりしてください」
「そ、そうですか。では、ありがたく頂きます。本当にありがとうございます」
村長以下、村の人達が頭を下げてきます。でも、これからは私達ではなく、村の人達でやらなくてはいけないのですよ。その辺の事を言い聞かせて、私達は更に先に進むことにしました。
次にあるのは街のようですが、徒歩で一週間はかかるそうです。しかも領主が業突張りで、街に入るのに税を取られたり、ちょっとしたことで罰金を取られたりするそうです。行きたくないなー。
「行きたくないなー」
つい声に出てしまいました。皆も同じ考えのようですが、道はそっちにしか続いていないので、道を通るならそこへ行くしかありません。あ、良い方法を思いつきましたよ。
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