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第016話

いつもより遅いうえに、微妙に短くなってしまいました。

 やっぱり水泳は良いねぇ。全身運動で身体が程よく疲れていくのが分かるよ。


 結局あれからお姫様が起きるまで、平泳ぎで泳ぎまくっていた。その頃にはある程度顔を水につけることもできるようになって、軽くクロールなんかにも挑戦していたからお姫様の吃驚した顔は見ものだった。


「今度、その泳ぎ方を教えなさいよ!」

「魔王さんも多分できるよ。教えてもらったら?」

「パパ、最近一緒にお風呂入ってくれなくなったんだから、教えてもらえないの!だから貴女が教えなさい!」


 ふむ、何故一緒に入らなくなったんだろう。って、ここは混浴じゃないから、ここには魔王さんも来れないか。


「もしかして、魔王さんとは男湯に入ってた?」

「当たり前じゃない。パパは女湯には入れないんだから」


 あぁ、日本の法律だ。このくらいの歳の女の子は男湯に入れないって言う法律があったなぁ。あれ?条例だっけ?

 兎に角、魔王さんとはそう言う理由で一緒に入れなくなったんだね。仕方がないけど、異世界的にどうなんだろう。


「この国では、7歳以上は自分の性別の方に入るよう魔王様が布告を出されました。ですから、姫様は男湯に入れないのです」


 侍女さんがやってきて、私の予想通りの事を教えてくれた。なら仕方ないね。先ずは顔を水につけるところから始めますか。あれ?私ってここに何しに来たんだっけ?


「むぅ、顔を水につけるのが難しい」

「いや、難しくないですよ。ちょっと勇気がいるだけで」


 私と全く同じように、最初の「水に顔をつける」という事に戸惑っているようだ。それに、ここはプールとはいってもお風呂。入りすぎるとのぼせてしまう。


「では、次はバタ足の練習~」


 私が一回お風呂のふちに捕まって、バタ足の仕方をお姫様に見せます。その後、お姫様も同じように練習してできるようになったら私が手を掴んで引っ張りながらバタ足してもらいましょう。


「おぉ、こうすると早いのじゃ」


 ばちゃばちゃ


「他の泳ぎ方は無いのか?」

「それじゃ、平泳ぎやってみますか」


そう言って、平泳ぎの練習に入ります。


「これはちょっと難しいのじゃな。でもさっきのよりは楽に泳げるぞ」

「バタ足もゆっくりやれば楽なんだけどね」


 お姫様が平泳ぎしながらプールを回り出す。私はそれを見ながら、裸で平泳ぎはやめようと思った。だって大股開きじゃない。さっきまでは楽しさのあまり、ついやってしまったがこれはなかなか恥ずかしい格好だ。


「どうしたのじゃ、顔が赤いぞ」


 戻ってきたお姫様が、いつの間にか顔の真ん前にいた。近いです。


 何とかその場を誤魔化し、私はお風呂から上がった。随分と長風呂になってしまったし、運動もしたからお腹がペコペコだ。お姫様達も同時に上がり、先に部屋へ戻って行ってしまった。


「さて、私の部屋はどこかな?」


 通りがかりの人が居たら聞こうと思っていたけど、誰も通らない。困ったな。お姫様の侍女さんにお願いして連れて行ってもらえば良かったが、うっかりしててそのまま分かれてしまったのだ。


「どうしたの?風呂の真ん前で」


 そこに現れたのは、黒髪、黒目の長身イケメンでした。しかもカッコ良いと言うよりは可愛い系です。


「やっぱり…。明日お話しする予定になってます、勇者です。すいません、お風呂に入ったは良いですが、部屋への戻り方が分からなくて…」

「何がやっぱりなのかは分からないけど、そうか、君が勇者か。それじゃ部屋まで送ろう」

「すいません、お願いします」


 よし、このまま前世の話を部屋でしよう、こいつの事も色々聞きたいし。そう思った私は、遠慮なく送ってもらうことにした。


「ところで、よく私が魔王だと分かったね。黒髪、黒目の人間なんてこの城には何人もいるのに」

「それは、名前と顔が一致からだよ、カっちゃん」


 久しぶりのあだ名。それを聞いた魔王こと大沢克之くんは、いきなり慌てふためいた。まさか異世界でそんなあだ名を聞くことになるとは思わなかったからだろう。


「もしかして、鈴の姐御ですか?だいぶ可愛くなっちゃったね」

「ほっとけ。お前と違って、私は転生したんだよ。まぁ、丁度良い。部屋でちょっと話そうか」

「えー、僕は風呂に…」


 そうして、私はカっちゃんと一緒に部屋へ戻っていった。彼も風呂には入りたかったんだろうが、それよりもこっちの話が優先だ。

 部屋に戻り、私は備え付けのポットを使ってお茶を入れる。お茶もティーパックをカっちゃんが開発していたので、あまり料理が得意でない私でも簡単に淹れることができた。


「で、カっちゃんはどうしてこの世界に?」

「あぁ、姐御が死んでから暫くして、この世界に召喚されたんだ。召喚したのは姐御のいた国だったんだが、隙を見て逃げ出してきたんだよ」


 やっぱ、あのクソ豚は生かしちゃおけないな。いずれ機会を見て、あのクソ豚だけでも始末しよう。


「ところで、カっちゃんはスキルはどんなの持ってるの?」

「鑑定してみればいいよ」


 どれどれ。


名 前:大沢 克之

種 族:人

性 別:男

年 齢:35

レベル:113

称 号:魔王、転移者、竜殺し、大沢流格闘術継承者

体 力:999862

魔 力:999927

知 力:1326

攻撃力:66879

防御力:68093

敏捷度:24000

武 器:なし

防 具:布の服

スキル:

交渉術Lv.10、全属性魔法Lv.8、取得経験値増加Lv.10、全状態異常耐性Lv.10、鑑定Lv.6、隠蔽Lv.4、気配探知Lv.10、魔力制御Lv.8、魔力探知Lv.10、投擲Lv.10、限界突破、スキルコピーLv.6、連続突きLv.5、大沢流格闘術Lv.7、○天御剣流Lv.3


 ちょっと待て。最後のは何だ。漫画の流派を取得しているのか?


「えーっと、○天御剣流って…」

「やってみたらできたよ。でも、連続突きの方がレベル高い分威力も高いんで、普段はそっちを使ってるかな」


 あと、スキルコピーは視界内に居る人物から自分にコピーしたり、その人物に自分のスキルをコピーしたりできるスキルらしい。但し、スキルコピーそのものはコピーできないのだそうだ。


「最初は大変だったんだよ。スキルコピーと格闘術以外は無くてね。この国に流れて来たときにはだいぶマシになっていたけど、それでもやっとこさAランク冒険者くらいでしかなかったんだよ」

「今はかなり強いじゃない」

「そりゃ、ブルードラゴンとかブラックドラゴンとかとも戦ったしね」


 彼なりに大変だったようだ。レッドドラゴン以外のドラゴンとも戦っているらしい。でも、これでも私のステータスに届いていないんだね。知力が私より高いのが気になるが、それについて何か言うと絶対にドヤ顔されそうだから言わない。


「そう言えば、あんた結婚してるんだね。さっきお風呂場で第二王女って子と一緒になってたよ」

「あぁ、ナナコだね。実は、ナナコとその上の子は連れ子なんだ。あのクソ王の国で襲われていた魔族の母子を助けたらこういう事になってしまったんだよ」

「そうなんだ」

「今は王子と第三王女も産んだし、ここの暮らしも慣れてきたのかしっかり王妃もやってくれてるよ。因みに俺の事情も全て話してあるから、明日は彼女とも話してみるといい」


 カっちゃんらしいね。そうだね、明日は王妃様とも話をしてみよう。ナナコちゃん以外の子供も見てみたいしね。



ここまで読んで頂きありがとうございます。

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