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第011話

投降遅くりまして申し訳ありません。

おまけに少し短いです。

「では、ゲネートは雷属性、カリーネさんは光属性と水属性って事で良いかな?」

「ああ」

「良いわよ」


 ゲネートの雷属性は兎も角、カリーネさんの光属性って回復魔法を含んでいるんだから、属性の追加ではないので、水属性も覚えてもらうことにした。因みに、光属性の主な魔法は回復魔法の他は浄化魔法、閃光魔法が代表的だ。


「では、まずゲネートは雷をちゃんと見たことはある?」

「いや、ないな。音だけだ」

「違あれは自然の持つエネルギーの一つ。簡単なを作るからよく見ておいて」


 私は摩擦による静電気を発生させる。毛糸のもこもこどうしをゴシゴシとこすり合わせて発生させたのだ。毛糸と毛糸の間に発生した火花に、ゲネートとカリーネさんは大変驚いていたが、やっぱり科学が進歩せず魔法で何でもやってしまうとこうなるんだなぁ。


「この強力なのが雷。なので、雷には発生源と的が必要。普通は的は敵になる」


 ゲネートは、これだけでも大丈夫だろう。この世界の魔法はイメージだ。小さくても電気による火花を見たら何とかなるだろう。


「で、カリーネさんは先に水属性から行こうか」

「う、うん」

「カリーネさんに質問。雨は何で降ると思う?」

「え?それは天から神様が降らすのでしょう?」


 ああ、こちらもそうか。私は空気中の水分が空で集まって水に戻り、雨になるという説明をした。その際、雨には核となるチリが必要なことは説明しない。


「空気中から水を集めるイメージで。やってみて」

「うん、やってみる」


 これでカリーネさんも大丈夫だろう。集中し始めた二人を置いて、私は神様に連絡をとる。


『神様、今いいかな?』

『良いわよ。何か御用?』


 私は、神様にこの世界で科学を広めても良いのか確認した。だって、進化の方向が違っている世界だ。勝手に捻じ曲げるわけには行かないだろう。


『そうねぇ。魔道具という形でモノを作り出すことは可能だわ』

『魔道具かぁ。そうだね、そっち方面で色々やってみるから、まずかったら教えて』

『ええ、いいわよ』


 私は神様との会話を終わらせると、再度二人の状況を確認した。その結果、無事に雷属性も水属性も手に入れたようだ。カリーネさんの回復魔法Lv.4が光魔法になったため、Lv.2になってしまっているが、回復に関しては今まで通り変わらない。って何でいつの間に変わってるの?


『教えるのが大変だろうと思いましたので、ちょちょいと変えときました』


 神様が一瞬でやってくれたようです。で、彼らのステータスがこれ。


名 前:ゲネート・ザイネル

種 族:人

性 別:男

年 齢:28

レベル:55 (+10)

称 号:魔法使い

体 力:24 (+1)

魔 力:128 (+4)

知 力:43 (+2)

攻撃力:14

防御力:72 (+2)

敏捷度:17 (+1)

武 器:魔力増加の杖

防 具:魔法耐性向上のローブ、布の上着、布のズボン

スキル:

風魔法Lv.5、火魔法Lv.4、水魔法Lv.4、土魔法Lv.3、無属性魔法Lv.2、鑑定Lv.4、隠蔽Lv.3、雷魔法Lv.1


名 前:カリーネ・ワライネル

種 族:人

性 別:女

年 齢:23

レベル:49 (+11)

称 号:神官

体 力:15 (+1)

魔 力:154 (+4)

知 力:44 (+4)

攻撃力:8

防御力:95 (+1)

敏捷度:13 (+1)

武 器:癒しの杖

防 具:魔法耐性向上のローブ、革のブーツ、布のワンピース

スキル:

土魔法Lv.3、無属性魔法Lv.4、光魔法Lv.2、鑑定Lv.4、隠蔽Lv.2、水魔法Lv.1


 うん、良い具合にレベル上がってますね。ただ、今のままではステータス的に不安があるので、3人には後でドラゴンステーキでも食べてもらいましょう。これで全ステータスが倍くらいになるはずです。

 そんな事を考えていたら、村長がやってきた。


「ところでリリンよ、レッドドラゴン達が呼び寄せたのか、古竜が住みついておるらしい。流石にこの村の人間では古竜にはかなわず、何度か撃退されておる」

「死んではいないの?」

「うむ、怪我ですんでおるぞ。死にそうにはなったが、何とか撤退には成功したそうじゃ」

「ふーん、ちょっと行ってくる」

「無理はせんようにな」

「わかってるよ」


 私は村長にそう言うと、ゲートを開いてレッドドラゴンの巣に向かう。ゲートは流石にレッドドラゴンの巣の中には作らない。ドアを開けたらブレスでしたは洒落にならないからね。巣からちょっとだけ離れたところに開くようにしている。


「古竜ってどんなんだろ?」

「わしの事か?」


 私の独り言に、答えたのはレッドドラゴンの倍はある大きな金色の竜だった。その目は私をしっかりと見据え、いつでも戦闘態勢に入れるよう闘気をためているのがわかる。


「あなたが古竜なんだ。何でここに?」

「我が眷属を狩る者達が居ると聞いての、様子を見に来たのじゃ。お主もその一人のようじゃな」

「うん、レッドドラゴンは人に迷惑かけるし、美味しいからね」

「食っておるのか!?それは狩れる者が出るわけじゃ。じゃが、レッドドラゴンにはわしから迷惑かけぬよう言い含める故、狩るのは辞めてもらえんかのう」

「うーん、村長とも話さないといけないけど、人を襲わないなら良いんじゃないかな。ただし、襲って来たら容赦はしないよ」

「それは当然の権利じゃ。わしからもそれは言い含めよう」


 まさか古竜と話し合いで解決するとは思いませんでした。でも、後ろにいるレッドドラゴン達はイマイチ納得していない様子。そのうちの一匹は今にも襲い掛かりそうです。


「納得してないのもいるよ」

「どうやらそのようじゃの。そいつらはお主が狩っても良い。じゃが、一匹だけではないようじゃぞ」


 そう古竜が言い終わるのと同時に、6匹のレッドドラゴンが襲い掛かってきた。私は木の棒を手にすると、その先頭の一匹に氷魔法で氷の固まりをぶつける。勿論氷と言っても大きさは直径5メートルはあるでかい氷の玉だ。その氷は先頭でブレスを吐こうと口を開けたレッドドラゴンの口をふさぎ、ブレスを暴発させる。

 その間に左右からやってきたレッドドラゴンには土魔法で壁を作って顎をかち上げ、その隙に後ろに回り込もうとした一匹を木の棒で昏倒させる。

 残りの二匹は上空にとどまり、戦況を見て突っ込もうとしたところで少なくとも二匹が先頭不能となったことを理解したのか、逃げ帰ってしまった。

 左右の二匹は土壁のアッパーをくらって暫く脳震盪状態だったが、そこから復帰すると再度私にブレスを吐こうとする。

 私は左右のドラゴンの頭に重力魔法をかけると、開けた口が上から閉じ、最初と同じように口の中で暴発していった。


「ふむ、その四匹はそちらで処分しても構わん。逃げ帰った二匹は申し訳ないが許してほしい」

「わかったよ。それじゃ、ここで殺すのもあんまりだから、ちょっと離れたところに持っていくね」

「ああ、そうしてくれ」

「ところで古竜はずっとここにいるの?」

「いや、わしは基本一か所には留まらん。次はどこに行くかも決めておらん」

「なら、魔王の国に連れて行ってもらいたいんだけど、大丈夫かな?」

「良いぞ。だが、しばらくは今回の契約が守られるか見ておく必要があるから、その後になるが」

「それでも良いよ。それじゃお願いします」


 私は古竜に挨拶し、昏倒した四匹のレッドドラゴンを引きずって村へ戻っていった。勿論村長には古竜との話をして今後は勝手にレッドドラゴンを狩らないようお願いしなければならない。

 まぁ、特産ってわけでもないし、大丈夫だろう。私はそう思いつつ、ゲートを通るのだった。


ここまで読んで頂きありがとうございます。

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