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第1楽章 展開部 その3

システィナ礼拝堂に37人の枢機卿が入り扉は封印された。コンクラーベの始まりであった。

有力な候補はジョルジュ・ダンボワーズ枢機卿(フランス)、ジュリアーノ・デラ・ローヴェレ枢機卿(ジェノヴァ)、ラファエロ・リアーリオ枢機卿(ピサ)であった。

誰が次期教皇に選出されるかによってチェーザレの運命も左右されるのだった。

1回目、煙突からの煙の色は黒、教皇は選出されなかった。

午後、2回目、煙の色はまたしても黒。

次期教皇の選出は翌日以降に持ち越しとなった。

チェーザレの父、ロドリーゴが教皇に選出された1492年のコンクラーベにおいてローヴェレ枢機卿は負け組となり以来10年、ローマを離れていた。従ってローヴェレ枢機卿にとってボルジアは倶に同じ天を戴くことのできない仇敵であったのだ。

チェーザレはベッドの上で結果を待つしかなかったのだ。

2日目、1回目の投票が行われた。

煙突から出た煙の色は白、ついに新教皇が選出されたのだ。

ジュリアーノ・デラ・ローヴェレ枢機卿がユリウス2世の名で聖下となったのだ。


それを訊いたチェーザレの口からは何も語られなかった。





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