憂麻☆
一言で言ったら、憂鬱。そしてイライラ。
それが今のオレの気分。
いろいろ事情があって、三つの兄弟と同居生活中…。
んー、詳しく言えば、名波家、砕楽家、投坂家の両親が…急に海外旅行に行ってきます的な感じで…。
ちょうどオレ達(憂麻、麻矢)の誕生日だったから、誕生日プレゼントを口実に家を両親が建てていった、と。
金なら有り余る程あるからな。
と言うのも、実は名波家は財閥。その名を日本だけには止まらず、世界中に知らしめている。
だから家なんて建てていった訳だ。
まぁ…そこまでは、良いとしよう。
良いとして…部屋は三つ。自然と二人一部屋となる。
最初は身内で、となったんだけど…至軟と領可が凄い仲が良くて、駄々こねてこの二人はすぐに部屋が決定した。そして麻矢が最近キレ気味。…相手を出来るのが類香しかいない事からここも決定。
そして、残りのオレとあいつが同室に。
正直、信じられない。
オレとあいつがすげぇ仲悪いのは皆知ってる。
なのに、この組み合わせ…。
どう考えてもおかしいだろ!!
そのせいでさっきからケンカばっか。
「何でオレが憂麻と同室なんだよ」
「うるせぇな。それはこっちも同じだ、おチビちゃん」
「なっ…!」
小さいと言われるのは、琉岐にとってこれ以上無い屈辱。悔しさから、顔を真っ赤に染めて俯いてしまった。
ふん、これで済むと思うなよ。
憂麻、ドsスイッチオン。
「って事は…これも小さいんじゃ無いの?」
「やっ…!」
急に琉岐のズボンと下着を一気に下ろして、それを露にする。
「やっぱり」
「や…やっぱりって…」
突然の事にそれしか言えず、立ち尽くす。
その様子に得たりとばかりに下半身を露にしたままベットへ担いで行った。
「な……何する、っ」
「性行為」
「…ぇ…」
「そのまま。お前ウザイからお前のハジメテを奪ってやる」
どうせハジメテなんだろ、こーゆーの。
耳元でそう囁いてくる憂麻は確信していた。絶対に。
「や…離してよ」
「嫌。誰がお前のいう事なんか聞くか」
ドカッと琉峡を躊躇いも無く押し倒す憂麻。
その瞳は嘲りのようなものに満ち溢れていた…。誰も、助けになんて来てくれない。