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下心☆
「何でオレがお前を誘ったか分かるか?」
「へ?」
突然のその質問にあたふたしてしまう。
何で誘ったか?
そんな分からないって…。
真剣にうーんうーんとうなる瑞南が可愛らしく見えてしまった演料は
「好きだからだ」
「…………?!!」
い、いいい今…何て?!何て言ったんだ、演料!!
「下心」
「…えっと、ぁ…」
「って言ったら、びっくりする??」
「します!!」
何だ、からかわれたのか、オレは。
はぁっと何故かもれるため息。そして…何だろう、このガッカリ感。
「じゃあ、して?」
「……え?」
「お前ってさ、いちいち反応可愛いんだよね」
「…えっと………ぁ…」
「可愛い。だから持って帰りたくなった」
「ぅぅ………」
ぷしゅーと音を立てて顔から火が出ている気がする。
それ位、うれしくて、はずかしいセリフだった。
これも演料の中ではからかいでしか無いんだろうけど…何故か、かまってくれるのが、たまらなく嬉しいと思ってしまった。