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愛歌~アイノウタ~ (文化祭編)  作者: 遊斗
文化祭までの日常
17/51

不思議な気持ち 憂麻×琉峡★

「……………………………………」

「……………………………………」

……どうしよう。凄く気まずい……。昨日、あんな事しちゃったから。

琉岐の頭の中に、ふっと昨日のいけないシーンが浮かんでくる。


わぁぁぁああ!!!

凄い事しちゃったよ!!!

どうしよう、お嫁に行けない。じゃなくて、お婿に行けない!!


折角冷静さを取り戻したのもつかの間、すぐに頭の中はぐちゃぐちゃになってしまう。


おっ、落ち着け。大丈夫、きっと大丈…


「なぁ」

「わぁ、な…何?」


大丈夫じゃない…大丈夫って何?なんなの…。


「昨日……ごめん」

「へっ?え、あ、良いよ」

あれ?意外に平気。それに謝られるなんて思ってなかった。思わず良いよって言っちゃったし。

「あ、オレも何か…いろいろ言っちゃったし…。えっと、ごめんなさい」

「ぶっ!」

「ほえっ?」

急に噴出す憂麻。何、オレ何か変な事言った?

「いやぁ、謝られるとは思ってなかった」

「それはオレもだって」

あれ?何か打ち解けてきたし…。不思議とイライラしないし、それに……

「いー…におい…」

石鹸の香りがふわっと憂麻の方からしてくる。多分シャワーでも浴びたんだろう。

それは琉峡もだけれど。

誘われるように憂麻の方に近づくと、ぎゅっと抱きしめられて…。あれれ?オレは何をやってるんだろ…。でも…何か、落ち着く。

その感覚は…

「お兄ちゃんみたい…」

「おいおい、オレは至軟の代わりかよ」

「ううん…違う」

お兄ちゃんみたいって言うのも何か違う。何だか落ち着くけど、心臓が暴れる。胸に甘いような何かが広がっていって、まるでこれは、恋?なのかな…。

そんな事を考えていたら、気付いてしまった。

心臓がうるさいのは、自分だけじゃ無い。

憂麻もだ。何でだろ…。

「もしかしたら、好きなのかも…」

そう呟いたのは、琉岐では無く憂麻。

「オレ、お前が好きみたいだ…」

「うん………え?」

今…何て言ったの?何て…

「好き。お前が好き。今まであたってたのは、自分の気持ちがよく分からなかったから。でも今分かったから、もうあたらない」

うそ…オレが好き?何で?何で?今までいっぱいいじめてきたのに…。オレも、何で憂麻が好きなの?

何で?何で何で何で何で…何…

「ぅ…ぁあぁ…」

「……え?何で泣くんだよ、可愛いけど!」

「分からない。でも…言うなら…」

あえて言うならば、急にこんな感情になった自分が分からないけど、言うならば…。

「嬉しい…から」

多分、いや絶対嬉しいんだ…。

凄く、不思議な気持ち…。

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