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#7 狂暴化事件の正体

~ルルン~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#7 狂暴化事件の正体


ベルデの町で起きた魔物狂暴化事件の調査のため

ポーションを製造している研究所を訪れたディエル、バーランド、フィアラ。

ポーション屋のおばさんからもらった情報を頼りに、すべての研究所を

調査にまわるが、なんの成果も得られなかった。

...しかしその帰り道、思わぬ収穫を得ることになる。


「...間違いない、狂暴化のポーションよ!」


箱を運んでいる人々をこっそりと追い、たどり着いたのはなんと

魔王軍の穴倉だった。


「うそ...こんなところに...」

バーランドは驚きを隠せずにいる。


「...ということは、やはりあのどれかに狂暴化のポーションを製造している

研究所がある、ということね...」


...すると突然、ディエルが魔王軍の穴倉の中へ突入した。


「...はあ?!ちょっとディエル?!!」


「魔王軍の手下なら、ここで倒しておけばお宝が手に入るんじゃなね?」

何を言っているのだ、ディエルよ...


当然、穴倉にいた魔王軍たちが気づいて襲ってきた。


「しょうがないわね、もう...!炎の翼、穴倉を焼き尽くせ!

フィアンマ・ベントフォルテ!!」


グゴゴゴゴ!!!


バコーン!!


あっという間に穴倉は消失した。


「ちょ、おい、お宝が燃えっちまうだろ!!」

せっかく助けたというのに逆ギレされた。


「もうっ!アナタごと焼き尽くせばよかったかしら...!!」


そして生き残った人たちが怯えて逃げ出そうとしている。


「待てっ!アンタたち!逃がさないわよ!」

バーランドに先回りされ、動けなくなった。


---


強行突破ではあったが、なんとか切り口を見つけることに成功した。

ディエルは消失した穴倉の中からお宝が残っていないか探しに行き、

その間バーランドとフィアラは魔王軍に加担していた人々を捉え、話を聞く。


「あなたたち!なぜ魔王軍などに加担していたの!」

フィアラの強い口調におどおどするみんな。


「ち、違うんだ、これは...その」

すると研究所のほうから大きな魔物の気配がした。


「これ!!こんなところで何をしているのですか!

さっさと仕事に戻らないとこの町は...!ん?」


バーランドとフィアラに気づき、にらみつける大きな魔物。


「なるほど...あなたたちもこの町も、既に人質だったというわけ、ね...」

フィアラはそう呟くと、


「バーランド!この人たちと一緒に遠くに離れて!」


「了解っ!」

そう言って捉えていた人たちを解放し、一緒になって町の外に逃げる。


「こ、こら!待ちなさい!!この町がどうなってもいいというのですか!!!」

そう言って魔法を唱えようとする巨大な魔物。しかし...


ドカッ!


突如やってきた武闘家の女性によってその詠唱は阻止された。


「リ、リアン!!」


リアンと呼ばれたその女性はフィアラの元へ駆け寄る。


「久しぶり...フィアラ!」


---


リアンによって邪魔された、スライムのようにブヨブヨしたお腹を持つ魔物。

ヘドロクイーンという名前らしい。


「お、おのれ...よくも我の邪魔を...!」


「フィアラ、話は後でね...!」


「分かってる!」


そうしてフィアラとリアンは大きく空を舞う。


「天の神よ、我が杖に炎の加護を与えたまえ、ブレシングファイヤー!!」


ゴオオオ!!


その炎はヘドロクイーンを覆い尽くす。


「...泥よ、我を溶かせ。マッドクレイ!」


ジュドドドド...!!


フィアラの炎が見えなくなった頃、ヘドロクイーンの姿はなかった。


「...消えた?!」


するとリアンの後ろから大きな泥の塊が現れ、ヘドロクイーンの姿になる。

不意を突かれたリアンの足はヘドロクイーンの泥に捉えられた。


「しまった...!」


そのままリアンを飲み込んでしまったヘドロクイーン。

手も足も封じられ、武闘家の力が発揮できない。


「リアン!!」


さらにフィアラの持っていた杖を、ヘドロクイーンの泥は奪い取っていった。


「フハハハハハ!我に逆らう者はみんなこうだ!」

そう言ってリアンをフィアラのほうに投げ捨てる。


「ううっ...」


リアンは気絶しているだけのようだが、とても戦える状態ではない。

そして杖を奪われたフィアラの魔法では

上級以上の魔法を使うことができない。

かなりのピンチである。


「待ってて、今行く!」

戦況を見ていたバーランドは町の人たちの避難を

領主様とその護衛たちに任せ、戦いに参加する。しかし...


ドロッ、ドロッ...


バーランドの持っていた剣ではヘドロクイーンの体にダメージが入らない。


「っ...!どうすれば...!」


しかしそんな中、

ディエルはのんきにお宝を発見していた。


「うおー!あった!レアアイテムの、魔獣の翼だぜ!」


「お宝...?そうだわ!」

フィアラは何か思いついたのか、バーランドにディエルの持つ

魔獣の翼を取って来るよう命じる。


「...なるほど、了解っ!」

そうしてバーランドはディエルの持つ魔獣の翼を奪い取ったあと、

ヘドロクイーンめがけて投げつけた。


「お、おい!俺のお宝!!」


「お宝は奴を倒してからにしなさい?」


投げつけた魔獣の翼によってヘドロクイーンのヘイトは完全にこちらに

なっていた。


「これは...我が軍のドロップアイテム...!おのれ、よくも...!!」


燃やし尽くしたのはフィアラだったのに濡れ衣を着せられたディエル。

しかし...


「それは俺のお宝だ!!返せ!!」

別の理由で逆ギレしている。

何はともあれヘドロクイーンめがけて襲い掛かった。


ドロッ、ドロッ...


やはり剣では攻撃が入らない。


「炎よ、我が剣に力を...ファイヤーブースト!」


ゴオオ!!


炎をまとった剣は、泥を固めて切り裂くだろう。

(ディエルはそこまで意識せず使っていたようだが。)


「...泥よ、我を溶か...」


再び泥になって逃げようとしたのでバーランドが足止めする。


「このっ、、!!」


ゴオオオオ!!


その隙に炎をまとった剣がヘドロクイーンの泥を固める。


「しまっ...」


「うおおおおお!!」


どんどん大きくなる炎。

固まって動けなくなったヘドロクイーンを切り裂いてゆく。


「ぎゃああああああ!!」


ボロ、ボロボロボロ...


砂のように跡形もなく消えていくヘドロクイーン。

見事、ヘドロクイーンを倒した。


シャキーン...


「おお、すげえ!またレアアイテムだぜ!」

ディエルが手に入れたのはヘドロの冠。

買い取り価格は金貨7枚といったところか。


「あ、ありがとう、ディエル、バーランド...」

フィアラが2人にお礼するが、


「...?なんでお礼言うんだ?」

やっぱり助けたのはフィアラたちではなくお宝のようだった,,,。


続く,,,


はじめまして、ルルンです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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