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#57 はじめての魔術

~おとめtheルル~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#57 はじめての魔術


9月。

この時期になると学校では体育祭とかいうイベントが行われるらしい。

しかもそのイベントは強制的なもので、授業の時間は

その体育祭に向けての準備や練習に多く割り当てられることに。

しかし体育祭など興味のない私は体育の時間になると

保健室を借り、そこでひとり魔術の本を読み漁っていた...。


-----------数日前、カレー屋にて...


「体育...祭?」


学校や仕事が終わったこの日。楓から体育祭の話を耳にした。


「...ちょっと。なんで一緒に学校行ってるのに知らなかったのよ。」


「いえ。興味ないことは頭に入れない主義なので。」


「どんな主義....」


すると話を聞いていた店長が私たちの話に加わる。


「なるほどな。フィアラは体育祭に興味がないのか。

だったらまあ...無理に参加する必要はないんじゃないか?」


「ちょっと...何言ってんのよパパ...」


しかし店長のその言葉に私は考えた。

そうよね...どうして学校のイベントは強制でなければいけないの?

どうして参加したくない人からも時間を奪うの?

...そして私は決意する。


「...ありがとうございます、店長。

私、体育祭に参加しなくていいか聞いてきます。」


「そこは律儀なんだな....」


こうして店長から体育祭などのイベントも

無理に参加しないという選択肢をもらった私。

翌日、早速校長に話をつけることに,,,。


----


「...なんと...!体育祭に参加したくないとな...!」


校長は困った顔をして真剣に悩んでいる様子。

しかし次の瞬間、


「はっはっは。フィアラ殿は面白いことを言うのぉ。

私はこれまでこの学園以外にも様々な学校を見て周ってきたのだが、

校長にその話を訴えてきたのは君がはじめてだよ。」


そう言って大きな声で笑っていた。


「よろしい。では福岡先生と厚木先生にも話をつけることにしよう。」


...話し合いの結果、福岡先生は秘密を知っていることもあって

意外とすんなり許可が下りるのであった...。


-----------------------------------------------------------------------------------------------------


...こうして学校公認のもと体育の時間に魔術本を読み漁ることに成功。

もちろんこの魔術本はあの地下室から貸し出した物である。


陽の光を浴びつつも、他の人たちに見つからず、

クーラーで快適な部屋にてゆっくりと魔術本が読める。

この環境は、私にとって最適なものであった。

1時間、ときには2時間...

いつしか学校では魔術本を読み漁っては教室に帰るという日々が続いていた。


そんなある日...


------------------


「それじゃあ時間までゆっくりしていってね。」


「ありがとうございます。」


校長から連絡を受けた保健室の先生はもちろん事情を知っている。

カーテンを閉め、今日も体育の授業が終わるまで魔術本を読むことに。


カシャー...


いつものように魔術本を読み漁っている私。

すると、持ってきた魔術本のひとつに封印されたはずの魔術書を見つけた。


「これは....」


どうやら誰かが意図的に並べ替えていたらしい。

なぜなら、私が今まで読んでいた魔術本がすべて読み終わった後に見つかるよう、

いちばん下に隠されていたからだ。


しかもこの魔術書は封印を免れているようで、

本の中から微かに魔力を感じた。


「...もしかして、使える...?」


今まで読んできた魔術の本や過去の歴史書などから

ある程度魔術についての基礎知識は身についている。

ただし実際に魔術を扱うための魔術書はまだ触れたことがなかった。


恐る恐るその魔術書に触れ、書いてある通りに文言を呟く。


「...魔術よ....我に...エネルギーを、与えん....」


すると...


「!!」


突然、私の周りに魔力エネルギーが発生し、

青白い光が私の周りを照らす。

この感覚はまさに、魔力エネルギーで満ちた向こうの世界と同じ感覚だった。


「...魔力よ...我に導きの手を、見せたまえ...」


試しに確認用の魔術を呟くと、突然目の前から風がびゅうびゅうと吹き荒れる。

そしてその風はまるで生きているかのように何度も私の頬を撫でてくるのであった。


この瞬間、私の中で校長や福岡先生、歴史書の話が嘘ではないことが証明する。


もう一度、魔術書に書いてある通り

静かになるようイメージすると、先ほどの風は消えていった。


「これが...魔術...」


魔術をはじめて使えるようになった私は、

このことをみんなにも伝えることにした。


---------------


放課後。珍しく楓よりも早く帰ってきた私は、フィレッチェとリアンを

店長や真乃、バーランドにディエルのいない部屋に呼び出す。


「何、魔法が使えるようになっただと...?!」


「しっ...声がでかい...!」


流石はフィレッチェ。ざっくり話しただけですべてを理解してくれている。

リアンもある程度は分かってくれたようだ。


「...なるほどな。しかしそれが本当だったとして

何故故に我々に話をつけに来たのかな、フィアラ。」


「それは....その....」


魔術を知ってもらうことで

フィレッチェたちにも手伝えることが増えるかもしれない。

けれどそれ以上にこの世界で魔術が使える仲間を増やしたいという思いがあった。


「...確かに。魔術のことって、ここにいる店長さんたちも

知らないんだよね...?なのにどうして....」


「お、同じ世界から来たあなたたちなら共有しても大丈夫かな...って...」


本当はただ、あなたたちと魔術を使ってみたかっただけなんだけどね。

しかしリアンの解釈は違ったみたい。


「...それってつまり、私とフィレッチェのことを信頼している、ってこと...?」


「...あ、当たり前でしょ。じゃないと話せない。」


私は照れながらそう言うと、リアンは嬉しそうに飛びつく。

こんなリアン久しぶりに見たわ。

すると...


「やれやれ。フィアラのその判断は正しかったみたいだぞ。」


こちらに近づく足音で、誰かが来ることが分かっていたフィレッチェは

私にそっと伝える。そして次の瞬間...


ガチャ...


「何々何!!何話してるの!?」「よお!!」


ディエルを連れたバーランドが扉を開けてやってきた。


「何か用、バーランド。ていうか勝手に入ってこないで。」


「えーっ、そんな冷たいこと言わないでよー!...ってかほら

楓たちが仕事はじめるって呼んでるんだけど、

ディエルのことほっとけないからどうしようと思って!!」


なるほどね。もうそんな時間...


「...?そんなことより、俺、腹減ったぜ!」


「まったく、アンタってやつは....」


こうしてカレー屋の仕事に戻る私たち。

フィレッチェとリアンに魔術のことを伝えたので、

今度は校長や福岡先生にこのことを伝えないとな...

そう思う私であった...


続く...


はじめまして、おとめtheルルです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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