#48 初登校と謎少女
~おとめtheルル~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#48 初登校と謎少女
魔王討伐後、異世界に飛ばされて
カレー屋に住み込みで働くことになった5人。
そんな中、(色々あって)どうしても学校に行きたいフィアラだったが
タイゾウとの再会のおかげでついに学校へ行けるようになる。
校長や福岡先生との面談を終え、楓たちと共に
制服やカバンの準備を進めるフィアラ。
いつしか梅雨時期は終わり真夏の太陽が照りつけるようになったこの日。
ついに登校することになったのである。
この日の朝。
「ねえ、本当に今日から行くの...?」
店長の娘でフィアラと同じ学校に通う楓は
しばらく一緒に登校してくれることに。
しかしながら、今日は何と終業式の日だった。
「ええ。今日から行くわ。だって昨日でもう連絡済ましたんだから。」
「そういうことじゃなくてー...」
楓は頭を掻きながら困った顔をしている。
それもそのはず、フィアラの登校は2学期からだと思っていたからである。
「ど、どうしたの?忘れ物...?」
店先の掃除をしている真乃が話しかけてくる。
「いや、だって今日終業式でしょ?
終業式の日に初登校するとか聞いたことないしー...」
「そうでしょうか...私の友達は終業式の日に転校してきましたけどね。」
「あー、実はそういう人普通にいるんだ...って納得するかい!!」
いやいやいや、としっかり目にツッコミを入れる楓。
「ふふっ、ごめんなさい冗談です。ちゃんと2学期に転入してきましたよ。」
「冗談かい!!」
真乃に遊ばれてしまう楓とフィアラ。すると...
「って、だから!こんなことをしている場合じゃないの!!
もう...!私は先に行くからどうしても今日行くなら勝手についてきて!」
腕時計を見て慌てて学校へと向かう楓。フィアラも急いでその後を追った。
「い、いってらっしゃい、2人とも...」
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学校に行くと、なんだかこの前やって来たときより
そわそわしている雰囲気だった。
そして私は福岡先生に挨拶するために職員室に向かう。
「おはようございます、フィアラさん。」
私を見つけるとすぐに挨拶をして、様々な資料を渡す。
「まさか本当に終業式の日に来てしまうとはですね...」
ふう、と少し息を吐いたあと私を体育館のほうに案内する。
「でしたら一応...終業式のほうも参加しましょうか。」
「はい、わかりました...!」
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「えー、皆さん、1学期お疲れ様でした。今年の夏もー(どうたらこうたら)...」
校長先生の一方的な話のあと、表彰式や校歌の斉唱などが行われる。
終業式が終わるとみんな楽しそうにそれぞれの教室に向かう。
---「それでは、ここで待っていてくださいね。」
私は福岡先生に連れられて、誰もいない部屋にやってくる。
そこは椅子や机、そして棚が並んでいる小さな教室だった。
「座っていて大丈夫ですよ。他のみんなが帰ってきたら
自己紹介してもらいますからね。」
「わかり、ました...」
扉を閉め、福岡先生も一緒に待っていてくれた。
...しばらくすると、たくさんの生徒の声が聞こえ、
そしてまたすぐに声は小さくなる。
「ではそろそろ様子を見て来ますね。」
そう言って部屋を出て行く福岡先生。そしてすぐに戻ってきたかと思うと
「フィアラさん。行きましょうか。」
そう言って私を案内する。
案内され、さっきいた部屋の隣にある教室に向かう。すると...
「さて、ここで転校生を紹介する!!」
なんかいかつそうな男の人の合図で
私と福岡先生は黒板の前に立つ。
教室中がざわざわとどよめき出した。
「はい、静かに。夏休み前の転校生に驚くのも分かりますが、
まずは自己紹介をして頂きます。」
福岡先生は軽く私を見たので
みんなのほうを見て自己紹介する。
「あ...えっと...フィ、フィアラと申しま...」
すると...
「や、やっぱりフィアラ?!フィアラなの!??!」
突然席を立ちあがってそう叫ぶ少女。...え...誰?
「こら、風野さん。自己紹介の途中でしょう。」
「す、すみません...」
しかしその少女は福岡先生に怒られてしゅんとしてしまう。
「すみません、皆さん。ではもう一度お願いしてもいいですか...」
「はい、私フィアラと申します。」
「彼女はホープヒルズ王国...という外国から来た方です。
日本ははじめてなのでここでの暮らしのことはぜひ教えてあげてくださいね。」
...こうして自己紹介が終わった私。
その後福岡先生に案内された席は先ほど私の名前を叫んだ少女の後ろだった...。
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昼になった。
今日はもうこれで解散らしい。
せっかく学校に来たのでひとり校内をウロウロしていると、
下の階に謎の赤い箱を見つけた。
「何かしらこの魔道具...」
すると...
「ね、ねえ!!フィアラ!!フィアラでしょ、魔法使いの!!」
突然私を呼ぶ声がする。そう、先ほど教室でも名前を呼んだ少女だ。
「な、なぜ...あなたがそれを...?」
そう返すと少女は、
「え...?お、覚えてないの?!私、元妖精の...!」
必死に何かを伝えようとする。
「...妖精?もしかしてあなた...ゲートからこっちに調査へ来た人...?」
「はい?」
違ったみたい。けれど妖精と言い、魔法使いと言い、んんー?
何かが思い出せそうで思い出せないというつっかかりがあった。
「違うってば!!私は...!!」
...と、必死に何か伝えようとする彼女。
しかしそれ以上言葉は続かなかった。
「まあちょうどよかったわ。あなた、この魔道具の使い方は知ってる?」
そう言って赤く四角い機械を指す。
「ま、魔道具って...フィアラ。あなたは何しにここに来たの?」
また私の名前を呼ぶ。本当に誰なの?
「...だから自己紹介もしていないのに私の名前を呼ぶなんて...
なんか気持ち悪いわ...もしかしてそういう魔法なの...?」
「きっ、気持ち悪い...?!」
するとその少女は想像以上に落ち込んでしまった。
「ご、ごめん...ちょっと言い過ぎたかしら...」
そう言って少女に謝る私。
それにしてもこのままでは埒が明かない...
「仕方ないわね...
とりあえずフィレッチェのところに連れて行ったら何か分かるかしら...」
「えっ!ってことは他のみんなも来ているの?!」
驚く彼女を強引に引っ張り校舎を出て行く私。
「って、ちょっ!!どこに行くのよー!?」
果たして彼女の正体とは一体何なのか...
続く...
はじめまして、おとめtheルルです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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