#46 学校に行きたいフィアラ
~おとめtheルル~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#46 学校に行きたいフィアラ
魔王討伐後、訳あって異世界から帰れなくなったディエルたち。
たまたま訪れたカレー屋で住み込みで働くことになった5人は
慣れないながらも仕事を手伝う。
1日目の夜営業の時間も終わりが近づく頃、最後に訪れたお客さんは
なんと共にゲートをくぐり抜けてきたタイゾウだった。
そんな中、どうしても学校に行きたいフィアラは
学校についてタイゾウにも意見を求めるのであった...。
「...まあええわ。そんでもって急に学校に行きたい、って言われてもなあ...」
「そういえばその話、昼間もしていたよね...?」
楓も一緒に話を聞く。
「そうそう!フィアラってば学校って言葉を聞いてからずっとその調子なの!」
バーランドがフィアラのほうを見て言う。
「...けれどそこまで学校にこだわるってことは、
何かどうしても行きたい理由があるのではないでしょうか...」
真乃が帰り支度をしながらフィアラに聞く。
「...そうね、実は...」
「あっ、なんか長くなりそうだから私帰りますね。お疲れ様でした。」
「いや、話くらい聞いていってあげなよ!!」
-----バーランドに止められ、(結局)真乃も一緒に話を聞くことになった。
「私が産まれたのは東大陸の小さな町でね。
魔法とは程遠い環境で育ったの。」
「ま、魔法...」
「まあ最後まで聞け。」
驚くタイゾウを話に戻すフィレッチェ。
「...けれど私の親が生活魔法を使える西大陸の出身でね。
親の魔法に憧れた私は、東帝国で最も有名な
国立魔法学校を目指すことにしたの。」
「東帝国って...アメリカのことでしょうか...?」
真乃も不思議そうにする。
「...ところが当時の私は魔法なんて使ったこともなく、当然のように不合格...
どうしても魔法を学びたかった私は、町でお金を貯めてから
魔法文明の本場、西大陸に渡航することにしたのよ。」
「そしてそこで...ひとり、苦しんでいた頃に私と出会うのね...!素敵!!」
話が繋がり、ひとり納得しているリアン。
他のみんなにはさっぱりだった。
「...っていうかアンタらこの国(日本)出身ちゃうんかったんやな...」
タイゾウは驚きを隠せない様子。
「で、でもでもでもー!確かに当時は学校に行きたかったのかもしれないけど
今となっては立派な魔法使いじゃーん。今さら何を学ぶっていうのー?」
バーランドはフィアラに問う。
「わかってないわね、バーランド。私よりさらに上級の
賢者や大魔術師を目指すためには学校でしか学べないことだってあるの。」
「うむ、最もだな。」
もう何のことやら、話についていけないタイゾウ、楓、真乃。すると...
「さっきから何の話をしているんだ?もう9時(営業時間)過ぎたのだが...?」
店長の言葉に我に返るみんな。
「あ...ホンマや。ただの客やのにこんな遅くまですんまへん。
お代はこれでええかな。ごちそうさん。」
席を立ち、店を出ようとするタイゾウ。
すると思い出したように振り返ってフィアラに言う。
「...せやせや、自分福岡っちゅー人と知り合いやねん。
その人はこの近くの学園で教師しとってな。よかったら連絡してみよか?」
「ぜ、ぜひお願いします!!」
こうして学校(学園)への道が開けたフィアラ。
ようやくこれで大魔術師への道が開けそう(?)である...
------------------------------------------------------------------------------------------------
それから数日後の昼。
タイゾウは福岡という人を連れて再びこの店にやってきた。
「いらっしゃいませー...ってタイゾウじゃん!!」
この時接客担当をしていたのはバーランド。
すぐにフィアラのいる奥の部屋へ案内する。
----
「こんにちは。お忙しい中突然押しかけて申し訳ございません。」
福岡と呼ばれたその人は、すごく丁寧に挨拶をする。
「あ、いえ大丈夫です。この時間はまだ休憩中なので...」
珍しくフィアラも緊張気味だった。
[...しかしどういうことですか?
突然会ってほしいという人がいる、と私を呼び出すなんて...]
タイゾウの耳元で囁く。
[いや、そのほうが手っ取り早いやろ?
それになんか...魔法とか文明とか、違う国の話しててん。]
[それとどういう関係が...!]
2人で話していると...
「あ、あのー...大丈夫でしょうか...」
フィアラが気にかけていた。
------------
フィアラとタイゾウがある程度これまでの話をするとすぐに納得してくれた。
「なるほどなるほど、大魔術師になるために学校に行きたい、と...
素晴らしい意気込みですね!!」
「いや、この学校は魔法学校ちゃうやろ!!」
タイゾウによる素のツッコミが出るほど話が早い。
「フィアラさん、あなたはとても運がいいですね。実はですね、
わたくし生徒の事務担当もしておりまして...」
その後は何ともまあすんなりと、
学校に通う手続きを行うことができた。
「...と、いうことなのでまあ
この書類を書いたのち、来週の月曜日に学園にいらしてください。
その後、簡単な学校説明と校長との対談の末、2学期までには転入可能かと...」
って、もうそんな段階まで話進んでたのか...!!
超スピード転入である。
「ありがとうございます、学校すごく楽しみです...!」
------------
「...ということで、私、学校に行けるようになりました...!」
「おめでとう!!パチパチパチ!!」
この日の夜。フィアラの転入を受けた店長がとても喜んでいる。
「よかったじゃん、フィアラ!!
けれど学校が楽しすぎて帰ってこなくならないでよね?」
バーランドが笑いながら忠告する。
[やったぁ、これで学年も同じであれば真乃より仲良くなれる...!]
「...?」
ひっそり嬉しそうにする楓に首をかしげるフィアラ。
「って、おいおい待て。
お前がいなくなれば誰がアイツの面倒を見るというのだ!!」
フィレッチェは2階を指しながら言う。
「アイツ?誰のことかしら?」
「クッソ...!!」
フィレッチェとフィアラのやりとりに思わず笑ってしまうリアン。
「おい、笑い事じゃないぞリアン!君も監視するのだぞ!!」
「ああ...はいはい、わかっていますよ。」
リアンにしては珍しい塩反応。
フィアラとまた離れてしまう寂しさを誤魔化しているつもりらしい。
「...ところでそのー...学校にはいつ行くつもりです...?」
真乃がフィアラに質問すると、
「来週の月曜日ってことだったけど、場所はどこかしら...?」
「いや、場所分かってなかったんかーい!!」
バーランドのツッコミで笑い出すみんな。
果たしてフィアラの学校生活はどのようになっていくのだろうか...
続く...
はじめまして、おとめtheルルです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
気軽に反応を頂けると嬉しいです。
少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、
どうかよろしくお願いいたします!




