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#45 タイゾウとの再会

~おとめtheルル~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#45 タイゾウとの再会


魔王討伐後、謎のゲート調査として東大陸にある港町リコルドにやってきた

ディエルたち一行。


そこで(勝手に)ゲートに入ったディエルを追って異世界に突入した一行は、

異世界側でゲートが閉じて帰れなくなってしまう。


そんな中、お腹が空いて訪れたカレー屋で、5人は住み込みで働くことになる。


1日目の昼営業を終え皆で休憩していると、

さっそく店長から今日の感想を聞かれる。


ディエル以外のみんなが楽しかったと答える中、

フィアラだけは学校に行きたいと言い出して...?


「が、学校...って言ったって...あなたたち歳いくつなのよ...」


楓が驚いたように問う。


「うーん、そうだな。しかし小中までは義務教育なのにどうしたものかな?」


「...ちょっと何言っているかわかりません。」


店長から飛んでくるマジレスに対応できないフィアラ。


「アハハ、学ぶのに歳なんて関係ないって?

いいじゃん、私と一緒に学校通っちゃおうよ!!」


楓の発言にええっ?!と驚く一同。


「おお、なるほどな!

確かに今の時代、学校に行く行かないも自由だものな!」


「いえ、まだそこまではなってない気が...」

真乃が店長に軽くツッコむ。


「えーっ?!学校って何?!まさか魔法の勉強?!」

バーランドがそう言った途端、その口を抑えるフィアラ


「あ、いやあああ、気にしないでください?

彼女は最近魔法使いの本を読みすぎているだけでー...おほほほほ....」


急に何かを隠すような仕草だったので戸惑っている楓たち。

するとここに来て2階からディエルがやってくる。


「よお!なんか腹減ったからうまそうな匂いがしてやってきたぜ!」


「はいはい、アンタは腹が減ったのね...ってアンタ、

何もしてないじゃない...!」


フィアラはバーランドから離れてから言う。


「はあ?何もしてなくても腹くらい減るだろうがよ!!」


「まあまあ落ち着いて...」


ここでもリアンになだめられる2人。

...すると店長は、すぐにディエルの分までカレーを持ってきてくれた。


「そうそう落ち着いて落ち着いて。ほらよ、ねぼすけさんの分まで

ちゃんと用意してあるからさあ。」


店長にねぼすけ呼ばわりされる(元)勇者。


「うおっ!!さすがだなカレー屋のおっちゃん!!」

そう言って遠慮なしに食べはじめるディエル。

これにはフィレッチェとフィアラも呆れていた。


「まったくもーう...」


-----------------------


夕方になった。


もうすぐ夕方の開店時間になるという頃、楓がフィアラに話しかけてくる。


「ねえフィアラ。私、本気であなたたちに転校してきてほしいと思ってる。」


「な、何よ突然...」


「早いうちに手続きすれば2学期には間に合うと思うよ...!」


そう言って今までに見せたことのない笑顔とグッドサインで励ます楓。

やっぱりヤキモチ焼いていたのではないか。


「おーい、開店するぞー。」


「あ、はーい。」


店長の合図で再びお店は開店モードに。

夕方の営業は、楓も含めてみんなで仕事をした。


------------------------------


夜になった。

客足もピークを過ぎ、段々と営業時間の終了に近づく。


「みんなお疲れ様。それじゃあそろそろ閉め...」

店長が店の様子を見て閉めようとしたとき、

ひとりのお客さんがやってきた。


「ああ、も、もう店終わり、ですか?すんまへん、すんまへん...」

そう言って帰ろうとするお客さんだったが、


「いいですよ。まだ営業時間は過ぎてないので。」


「うああ、ありがとうございやす...!!」


楓がお客さんを入れてあげたので最後のお客さんになった。


---


「そ、それじゃあこのインドカレーを3辛で。」


「はい、かしこまりました。」


真乃が今度は接客をしている。


「インドカレー3辛入りました、お願いします。」


「はいよ。」


そしてすぐにカレーはできる。


「...そうだ、せっかくだからディエルが運びなよ。」


楓がディエルに運ばせようとする。


「は、はあ?なんで俺が運ばなきゃならないんだよ!俺は勇者さまだぞ?!」


楓の善意は逆ギレで返ってきてしまう。


「楓...ごめん。代わりに私が運ぶわ。」


結局フィアラがディエルの尻拭いをすることに。


---「お待たせしましたー、インドカレーの3辛で...」

そう言ってカレーを運んでいくと、なんとお客さんとしてやってきていたのは

ゲートで一緒になったタイゾウだった。


「タ...タイゾウさん?」


「...おお、なんやなんや?偶然やなあ。コスプレ少女ちゃん!」


とりあえずカレーを机に置いて話を聞くフィアラ。


「ここで働いてんやな。

いやー、ずっとそのコスプレ姿で働いて暑くないんか?」


「何何何?なんか聞き覚えのある声が...って、タイゾウ?!」

バーランドが裏からやってくる。


「おっ、アンタも確かにおったなあ。どうも。」

タイゾウとはちゃんと自己紹介していない。


「おっ、お前は...!ゲートの前にいた笑わせ師!!」

フィレッチェもそれに気づいてやってきて、


「ど、どうしたの...みんな...知り合い?」

真乃も興味を持って聞いてくる。


「なんかみんな集まってきちゃったわね...」


-------------


店長たちは閉店の準備をしながら、席でフィアラたちはタイゾウと話す。


「ねえねえねえ、タイゾウ!!この前のタイゾウのネタ、超面白かったよ!!」


「ホンマかいな、ありがとう...!!」


「私はどうかと思うけど.....」


「え...?」

ボソッと呟いたフィアラの声は聞こえていなかった。


「そ、それよりもだな。一体この世界は何なんだというのだ?!」

フィレッチェはここに来た最初の目的を忘れてなどいなかった。


「い、いきなり何やねん...。

けれどまあ,,,夢の世界じゃなければここは...現実世界、ってとこか?」


「は?」


何を言っている、という顔でフィレッチェに睨まれる。理不尽っ。


「す、すみません、タイゾウさん...」


睨みつけるフィレッチェとタイゾウの間に顔を入れるフィアラ。

そんな中、リアンは呟く。


「夢...とか現実世界とか...何か、世界が違うみたいですね...」


「世界が違う、か...」

フィレッチェは考え込んだ。


「そ、それよりも私...!学校に行ってみたいんだけど、

タイゾウさんは何か、知ってる...?」


「だからなんなんやねん!話が急カーブしすぎやろ!!」


カレーを食べつつ、笑いながら話を聞いてくれるタイゾウ。

果たしてフィアラはどうしてそんなに学校に行きたがっているのだろうか...


続く...


はじめまして、おとめtheルルです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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