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#44 カレー屋のバイト

~おとめtheルル~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#44 カレー屋のバイト


魔王討伐後、謎のゲート調査として東大陸にある港町リコルドにやってきた

ディエルたち一行。


そこで(勝手に)ゲートに入ったディエルを追って異世界に突入した一行は、

異世界側でゲートが閉じて帰れなくなってしまう。


そんな中、お腹が空いて訪れたカレー屋で、5人は住み込みで働くことになる。


初日、さっそく店の掃除をしていたディエル以外の4人。

すると楓がどこかに行ったり、また別の女性が来たりと入れ替わりが起こる中、

ひとりいなかったディエルが急に大声で叫んでいて...?


「...一体何よ!?起きてるならこっち来て!」


バーランドが階段のほうを見て叫ぶ。

...するとすぐに2階からディエルが降りてきてこう言う。


「敵!!敵が現れたぞ!!」


「敵...?」


そしてしょうがないわね、とフィアラがディエルと一緒に2階に向かう。


「おい、大丈夫なのかフィアラ。」


「ええ、大丈夫大丈夫。」


心配するフィレッチェをよそに2階へと上がるフィアラ。

しかしその数秒後...


「きや、きゃーーーっ!!」


ドタドタとひとり逃げ帰ってくるフィアラの様子が。

そのまま涙目になってリアンに抱きつく。


「ゴ...ゴ...ゴキ...ゴキ...」


「あ、、、」


「なんだ、Gか。大丈夫、私が倒してくるからな!!」


そうして店長、元治は丸めた新聞紙を持って2階へと上がっていく。


「うぉおりゃーー!!」


上の階から、ビターン!!と、天井に吊り下げられたランプが揺れるほどの

ものすごい音がして、すぐにディエルを連れて戻ってきた。


「退治してきたぞ。もう大丈夫だ!」


「つ...強ぉ...」


バーランドも驚くほど店長は強靭だった。


-------------------


...そんなこんなで改めて一緒にいた女性が挨拶する。


「...あ...はじめまして...皆さん。

私、この店でアルバイトをしている真乃(まの)と申します...」


真乃は丁寧に挨拶する。


「よろしくね!真乃ちゃん!!」


...すると店長が時計を見て言う。


「おっと。もうすぐ昼の営業時間になるぞ。みんな、準備よろしくな!」


「はーい。」


---


「いらっしゃいませ。お好きな席へどうぞ。」


「さすがだな。仕事前はたどたどしかったのに

仕事になると急にシャキシャキと...」

フィレッチェは接客をする真乃を見てメモをする。


「あ...グリーンカレーのお客様は...」


「ほら、あちらのお客様ですよ。」


「す、すみません...」

真乃に頼りながらもなんとか懸命に手伝いをするリアン。


「あっ、ほら次の注文もらったよ!名前はー、えーっとえーっと...」


「本場インドカレー3辛とチキンカレー5辛ですね。」


「そうそう!それ!」

バーランドも注文の手伝いをするが、真乃のほうが仕事が早い。


「えっ、えーっと2000円お預かりしたのでお釣りはー...」


「すみませんすみません。295円のお返しですね、ありがとうございました。」


「あ、ありがとうござい、ます...」

レジの手伝いをしていたフィアラも真乃に助けられた。


「ほほう...なるほどなるほど、これが経験の差か...」


「アンタ[フィレッチェ]も手伝いなさいよ!!」


忙しそうにする4人を前に、ひたすらメモをするだけのフィレッチェ。

しかし...


「いえ。私も最初は楓姉さんの仕事を見て覚えていましたからね。

メモをするのも大事だと思います。」


「フン...そうだろうそうだろう。」


真乃の優しいフォローに助けられるフィレッチェ。


「はあ、それじゃあアンタ(フィレッチェ)は百歩譲っていいとして、

アイツ(ディエル)はどこで何やってんのよ...!!」


---


「ぎゃハハハハ!!」


...フィアラの心配するディエルはというと、2階の部屋の中で

ひとり、テレビとやらにハマっていた...。


----------------------------------------


「ありがとうございました!」


最後のお客さんがいなくなると、店は一気に静かになった。


「...おお、お疲れ、みんな!さて、そろそろ休憩にするか!」

そう言って店長は店を閉める。


「って、あれ?今日はもうこれで終わり?」

バーランドが不思議そうに聞く。


「いえいえいえ。平日はお昼の時間と

夕方の時間に分けて営業しているんです。」


「へえー。でもなんでそんな面倒なことを?」


「面倒というか...ほら、平日の昼は私しか接客がいないじゃないですか。

さすがに休憩なしで働くのは...」


「うむ、まあそれもあるが、さすがに平日のこの時間帯は人も少ないしな!」


いつのまにか店長が話に加わっている。


「...へえ、そうなんですね。しかし人が少ないのは一体なぜでしょうか?」


今度はフィアラも話に加わる。


「...?この時間帯は、学校とか仕事とかをしている人が多いからですよ?」


「学校...」


学校という言葉に反応するフィアラ。すると...


「あ、楓じゃん!お帰り!!」

バーランドの声でそちらを向くと、楓がちょうど帰ってきたところだった。


「あ、みんなただいま。ちょうど今終わったところ?」


「あ、うん、そうですね。これからようやくお昼休憩で...」


「おーい、みんな。まかない出来たぞー。」


店長の一声でみんなは奥の部屋に集まった。


------


「えっ?私たちもカレー食べていいの?やったぁ!!」


バーランドがいちばん喜んでいる。


「さて。1日目の昼で大変だっただろうけど、どうだったか?」

店長が4人に向かって言う。


「うむ。なかなかいい収穫になった。」

フィレッチェはメモをみんなに見せながら言う。


「わ、私も...はじめてお店で働き、ました...いい収穫です...!」

リアンも照れながら言う。


「うんっ!注文覚えるのは大変だったけど、

真乃が手伝ってくれたから楽しかった!!」

バーランドが言うと、


「もう真乃と仲良くなってる...」


楓が真乃のほうを見ながら呟く。


「ハハハ、楓もヤキモチ焼く年頃になったか。

大丈夫だ、まだ1日目だしな!」


「べ、別にヤキモチ焼いてなんか...!」


「ところでフィアラはどうだったかな?」

すぐに話をフィアラへ持っていく店長。すると...


「私は...私は、学校に行きたい!!」


「...はい?」


突然今日の仕事とは関係ないことを言い出すフィアラ。

果たしてどのような意図があったというのだろうか...


続く...


はじめまして、おとめtheルルです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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